酒々井ちびっこ天国

酒々井ちびっこ天国について

酒々井ちびっこ天国（しすいちびっこてんごく）は、千葉県印旛郡酒々井町に位置する公共の大型プール施設で、運営は酒々井町が担っています。この施設は1974年に開園し、長年にわたり多くの家族連れに親しまれてきましたが、2017年から休園している現状があります。

歴史の背景

酒々井ちびっこ天国の起源は、京成電鉄から酒々井町への土地譲渡に遡ります。1974年に「子供の国」として名付けられたこの土地が、無償で町に譲渡され、同年7月に開園しました。初年度の来園者数は91,690人に上りました。

1978年には最大30万人の利用者を記録しましたが、時代の変化と共にレジャー施設が多様化し、利用者は次第に減少。平成に入ると年間6万から8万の範囲に縮小しました。この頃、施設の運営を担当していた千葉県福祉ふれあい財団が解散し、2007年には酒々井町に施設が移管され、セントラルスポーツグループが指定管理者として運営を担うことになりました。

しかし、開園から40年が経過し、プール施設や設備の老朽化が懸念されるようになりました。酒々井町は「酒々井ちびっこ天国検討委員会」を立ち上げ、今後の運営方針について検討を始めました。この報告書では、設備の老朽化が深刻であり、大規模な投資がなければ存続が困難であることが示されました。

休園に至る経緯

2017年度の指定管理者の公募を行ったところ、応募がないまま町は休園を決定しました。町議会での報告を受けて、正式に運営を継続することができないと判断されたのです。特に、プールの運営には安全基準を遵守する必要があり、これを満たすのが難しい状況だったことも影響しました。

開園から長い年月が経ち、多くの歴史を刻んできた酒々井ちびっこ天国ですが、休園に至ったことは町の人々にとって大きな衝撃でした。主な出来事のタイムラインを以下に示します。

• - 1973年7月：京成電鉄から土地の譲渡の申し入れ。
• - 1974年4月：京成電鉄と酒々井町が土地譲渡契約を締結。
• - 1974年7月：常陸宮夫妻が来園し、正式に開園。
• - 2002年：千葉県が事業の廃止について協議を始める。
• - 2006年：千葉県福祉ふれあい財団が解散。
• - 2007年：酒々井町がプール施設を譲渡。
• - 2017年3月：休園が町議会で報告される。

施設の概要

酒々井ちびっこ天国には、以下のような設備がありました：

• - 流水プール
• - 造波プール
• - 競泳プール
• - 子供プール

料金体系も親しみやすく、一般は1,200円、高校生800円、小中学生は400円、幼児は200円で楽しむことができました。さらに、団体料金は通常料金の20%引き、障がい者やその介助者は無料で利用できるという配慮もありました。

その後の動きや地域住民の期待に寄り添いながら、今後の展望がどのように描かれるかが注目されます。休園中でも、多くの人々の記憶に残る「ちびっこ天国」という存在は、地域にとって特別な意味を持つ場所であり続けるでしょう。

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