里見櫻風

里見 櫻風

里見 櫻風（さとみ おうふう）は、日本の書家です。1948年5月6日に埼玉県行田市で生を受け、2018年12月24日に70年の生涯を閉じました。本名を時子（ときこ）といい、「櫻風」は彼女が書家として用いた号です。書道の道を志し、著名な書家である木村東道（きむら とうどう）に師事し、その門下で深く研鑽を積みました。

書歴

里見櫻風は、いくつかの主要な書道展において顕著な実績を残しています。そのキャリアを通じて、多くの賞を受賞し、高い評価を得ました。

新興書道展

新興書道展においては、早い時期からその才能が認められています。1981年から1982年にかけて連続して特選に輝き、この功績をもって二部審査会員へと推挙されました。さらに、1986年と1988年には一部審査員に準ずる推挙を受け、最終的に一部審査会員の地位を獲得するなど、同展における中心的な存在となりました。

清風書道展

師事した木村東道が創設に関わった清風会が主催する清風書道展でも、数々の栄誉に輝きました。1983年には宝紙賞を受賞し、1986年には宝墨賞を受賞するなど、連続して主要な賞を獲得しました。その後も、1994年には書壇ニュース社賞を受賞し、1997年には清風書道展における最高栄誉の一つである清風書人大賞を受賞するなど、その実力を確固たるものとしました。

毎日書道展

毎日書道展での活躍は、里見櫻風の書家としてのキャリアにおいて特に重要な位置を占めています。1984年から1991年まで、8年連続で入選を果たすという安定した成績を残しました。この継続的な入選は、彼女の高い技術と表現力が長きにわたって維持されていたことを示しています。1992年と1993年には連続して秀作賞を受賞し、その実力がさらに認められるところとなりました。1994年から1995年にかけても入選を果たし、この期間に会友（かいゆう）の資格を得ました。1999年には再び秀作賞を受賞し、そして2000年には毎日書道展における最高の栄誉の一つである毎日賞を受賞しました。この毎日賞の受賞をもって、毎日書道展の会員に推挙され、名実ともに日本の主要な書家としての地位を確立しました。

役職

里見櫻風は、書家としての創作活動に加え、書道界の発展や運営にも貢献しました。彼女は複数の書道関連団体で要職を務めています。

新興書道展: 運営委員および一部審査会員として、展覧会の企画運営や、作品の審査に携わりました。
清風会: 総務として、団体の円滑な活動を支える役割を担いました。
毎日書道展: 会員として、展覧会の発展に貢献しました。
清風書道教室: 緑支部長として、書道の普及や後進の指導に尽力しました。

関連事項

里見櫻風の活動に関連する事柄として、以下の項目が挙げられます。

書道展
木村朱炎
日本書作家協会
月刊誌『清風』
* 清風書道講座

これらの活動や関係を通じて、里見櫻風は日本の書道界に多大な貢献をしました。師である木村東道から受け継いだ精神と技術をもって、数々の優れた作品を生み出し、後進の育成にも力を注ぎ、書道の普及と発展にその生涯を捧げました。

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