野口祥順

野口 祥順（のぐち よしゆき）

野口祥順は、1981年5月16日生まれの元プロ野球選手で、茨城県土浦市出身の内野手及び外野手です。彼は右投げ、右打ちというスタイルで活躍しました。

経歴

プロ入り前

彼は茨城県新治郡新治村（現・土浦市）で育ち、中学時代には地元のシニアクラブに所属しており、短距離走や走り幅跳びでも素晴らしい成績を残しました。特に、走り幅跳びでは県大会での優勝を果たしました。高等学校は藤代高に進学し、陸上部に入るつもりでしたが、持丸修一監督との出会いを経て、野球を続けることを決意しました。そこで彼は、鳥谷敬と並ぶ長打力と強肩を備えた遊撃手として名を馳せました。高校時代には、俊足と強肩を活かし、30本の本塁打を打ちながらも、チームは常総学院に敗れ、ベスト8に終わりました。このような活躍が評価され、1999年のドラフトでヤクルトスワローズから1位指名を受けて入団しました。

プロ入り後

2000年にプロ入りし、当初は「ポスト池山隆寛」として期待されましたが、選手生命にもかかわる頭部死球などの事故が続き、入団からしばらくは二軍で苦しむ日々が続きました。2001年もオープン戦で初出場したものの、結果を残せず、二軍でも打率1割台にとどまりました。この頃、野村克也前監督の指導を十分に理解できず、もどかしい時期を送っていました。

2002年7月、再び頭部死球を受けて約3週間の戦線離脱となりましたが、この期間に野球について真剣に考え、荒井幸雄コーチと相談しながら、バットを短く持つスタイルに変更しました。同年9月には、宮本慎也の代わりに一軍登録を受け、対横浜ベイスターズ戦で史上44人目の初打席初本塁打を記録し、その存在を世に知らしめました。

2003年には初の開幕一軍入りを果たし、主に代走や守備固めとして活躍し、51試合出場を果たしましたが、2004年には怪我に悩まされ、ただ一時的にスタメン出場があったものの、肩の不安から再び代走要員に戻りました。

以降、2005年にはリハビリ、2006年には二軍で復帰しつつも、持ち味である長打力と俊足は健在でした。2008年には3年半ぶりに一軍に昇格し、最終的には打率.273、8本塁打、16盗塁を記録しました。最終シーズンの2014年にはファームでの活躍が光り、一軍にも貢献しましたが、10月1日には戦力外通告を受け、プロ野球選手としての活動を終えました。

現在

引退後はヤクルトで球団職員として活動しており、特に真中監督時代からスタメン表記入を担当し、その達筆に定評があります。2021年度からは一軍マネージャーに就任し、選手へのサポートを続けています。

選手の特徴

野口選手はプロ入り当初、185cmの長身を活かしながらも、打撃の弱さを克服するために極端にバットを短く持つスタイルを採用しました。特にナイターの際はゴーグルを使用し、視界を確保。肩に障害が残る中でも、プレーに工夫を加えながら野球人生を続けました。

彼がプロ野球に残した足跡は、多くのファンに愛され続けています。

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