野本虎次

野本虎次 七段 - 31連敗の記録と麻雀の腕前

1945年4月13日生まれ、2021年10月7日没の野本虎次七段は、長野県出身の将棋棋士でした。棋士番号103、花村元司九段門下で、2003年に引退しています。

野本七段は、その棋士人生において、日本将棋連盟所属棋士として公式戦31連敗（不戦敗1を含む）という記録を残しました。これは、同連盟所属棋士の中で最多連敗記録として知られています。この記録は、彼の将棋人生における大きな出来事の一つであり、その苦悩と努力を物語っています。 31連敗という数字は、並大抵の精神力では乗り越えられないほどの大きな壁であったことは容易に想像できます。しかし、彼はこの経験を糧に、自身の棋士としての道を歩み続けました。

しかし、野本七段の才能は将棋だけに留まりませんでした。彼は麻雀においても類まれな腕前を持つ強豪として知られており、麻雀名人戦では決勝の卓に残るほどの高い実力を誇っていました。特に、村山聖七段が関西から東京に対局に訪れる際、必ず野本七段と麻雀を打つことを希望していたというエピソードは、彼の麻雀の実力と人望の高さを示しています。村山七段が「強い人と打ちたい」と望んだ相手が野本七段であったという事実は、彼の麻雀における実力の高さを裏付けるものであり、将棋界のみならず麻雀界においても一目置かれる存在であったことを示唆しています。

野本七段の昇段履歴は以下の通りです。

1962年：奨励会入会（7級）
1965年：初段
1969年4月1日：四段（プロ入り）
1973年4月1日：五段（順位戦C級1組昇級）
1976年4月1日：六段（順位戦B級2組昇級）
1986年4月1日：七段
2003年3月31日：引退
2006年4月1日：八段（引退後）

彼の通算成績は240勝526敗です。この数字からも、彼の棋士生活における苦悩と戦い、そして持ち前の粘り強さが伺えます。31連敗という大きな挫折を経験しながらも、棋士として、そして人間として成長を続けた野本虎次七段は、将棋界に独自の足跡を残しました。 引退後も八段に昇段しており、その棋力と将棋界への貢献が認められていたことを示しています。

野本虎次七段は、将棋界に多大な貢献を果たした棋士の一人であり、その人生は、私たちに多くのことを教えてくれます。彼の31連敗という記録は、挫折からの立ち直り、そして挑戦し続けることの大切さを改めて私たちに気づかせてくれます。 また、麻雀における高い実力も、彼の多様な才能と才能を活かす努力を物語っているといえるでしょう。 彼の逝去は、将棋界にとって大きな損失であり、その功績は長く記憶されることでしょう。

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