野間幹晴

野間 幹晴（のま みきはる）

野間幹晴は、1974年11月6日に生まれた日本の著名な会計学者であり、現在は一橋大学大学院経営管理研究科の教授として活躍しています。彼の専門は財務会計であり、その研究と教育活動は日本の会計の分野で高く評価されています。さらに、バンダイナムコホールディングスの取締役や、日本調剤の取締役、グッドコムアセットの取締役を務めるなど、企業経営においても重要な役割を果たしています。

人物背景

兵庫県姫路市出身の野間は、兵庫県立姫路西高等学校を卒業後、1997年に一橋大学商学部を卒業しました。その後、2002年には同大学の大学院商学研究科博士後期課程を修了し、論文「金融商品会計をめぐる経営者の裁量的行動と証券市場」により博士号を取得しました。この研究は、経営者の行動が証券市場に与える影響を考察したものであり、彼の学問的な基盤を築く重要なステップでした。

学歴・職歴

学位取得後、野間は横浜市立大学商学部に専任講師として着任。2003年には助教授に昇進し、2004年には一橋大学大学院国際企業戦略研究科に助教授として移ります。その後、2007年に准教授に昇進し、さらにコロンビア大学ビジネススクールでのフルブライト研究員研修を経て、2018年に一橋大学大学院経営管理研究科の准教授に就任しました。2019年には教授に昇進し、現在に至っています。

業界での役割

学術界だけでなく、野間は企業経営においても多方面での活動を行ってきました。2011年からはキーストーン・パートナースの社外取締役を務め、また2013年からは経済産業省の企業報告ラボ座長として、企業報告の質の向上に寄与しています。特に、続く数年間は持続的成長への競争力とインセンティブプロジェクトの委員を務め、経済政策にも関与してきました。

受賞歴と主な著作

学問においても数々の評価を受けており、2013年度には「経営者予想公表後のアナリストのハーディングとアナリスト予想の有用性」に関する論文で、日本証券アナリスト協会の証券アナリストジャーナル賞を受賞しています。2015年には「退職給付に係る負債が業績に与える影響」に関する研究で、日本会計研究学会学会賞を受賞しました。

また、2020年には著書『退職給付に係る負債と企業行動』で日経・経済図書文化賞を受賞し、次いで2021年には日本会計研究学会の太田・黒澤賞を獲得しました。さらに、国際会計研究学会の学会賞（著書の部）や、日本経済会計学会の学会賞も受賞しています。

主な著作リスト

• - 『コーポレートファイナンス入門 : 企業価値向上の仕組み』（本多俊毅と共著） 2005年
• - 『日本企業のバリュエーション : 資本市場における経営行動分析』（中野誠と共編著） 2009年
• - 『ストラクチャリングをめぐる経営者の裁量的行動と会計基準』 2009年
• - 『退職給付に係る負債と企業行動 : 内部負債の実証分析』 2020年

このように、野間幹晴は学術界、企業経営、政策立案の各分野で多彩な活動を展開しており、会計の専門家としての地位を確立しています。

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