野間美由紀

野間美由紀は、1960年12月4日に千葉県千葉市で生まれ、2020年5月2日に59歳で生涯を閉じた日本の漫画家です。彼女は、千葉県立千葉南高等学校を卒業後、1979年に『花とゆめ』（白泉社）に掲載された『トライアングル・スクランブル』で18歳という若さでデビューを果たしました。同年の『ひっくりかえって恋をして』で、第4回アテナ大賞2席を受賞し、その才能を早くから開花させました。

当初は一般的な少女漫画を描いていた野間美由紀でしたが、1983年から連作形式で発表を始めた『パズルゲーム☆はいすくーる』で、ミステリー漫画へと大きく舵を切ります。少女漫画誌におけるミステリー作品の先駆けとなり、多くの読者に新鮮な驚きと興奮をもたらしました。緻密な構成と魅力的なキャラクターが織りなすミステリーは、彼女の作品を特徴づける大きな要素となりました。

野間美由紀は、日本推理作家協会と本格ミステリ作家クラブの会員としても活動し、ミステリー界に貢献しました。漫画家としての活動の傍ら、これらの協会に所属することで、より深いミステリーへの知識と造詣を深めたと考えられます。

彼女の代表作である「パズルゲーム☆はいすくーる」シリーズは、2001年まで『花とゆめ』で連載された後、『ミステリーボニータ』（秋田書店）に移籍し、「新パズルゲーム☆はいすくーる」「パズルゲーム☆はいすくーるX」「パズルゲーム☆プレステージ」「パズルゲーム☆ミステール」とシリーズ展開を続けました。さらに、『Silky』、『Love Silky』（いずれも白泉社）などの雑誌でも「パズルゲーム☆トレジャー」「パズルゲーム☆Pro」「パズルゲーム☆ラグジュアリー」「パズルゲーム☆サクシード」といったスピンオフ作品が展開され、その人気は衰えることを知りませんでした。

その他にも、「ジュエリーコネクション」「新・ジュエリーコネクション」「アトモスフィア」「インテリア」「嘘でかまわない」「ナット・クラッカー」「cat's paw」「Joker」といった、多様なジャンルの作品を発表しています。これらの作品は、彼女の幅広い才能と創造性を物語っており、ミステリーだけでなく、様々なテーマや作風に挑戦する意欲を示しています。

2020年5月2日、野間美由紀は虚血性心疾患のため長野県内の病院で急逝しました。多くのファンや関係者に惜しまれつつ、59年の生涯を終えました。彼女の作品は、今もなお多くの人々に愛され続けており、少女漫画におけるミステリーというジャンルの礎を築いた功績は、後世に語り継がれるでしょう。

彼女の公式サイトである「ローズガーデン」や旧公式サイト、X（旧Twitter）のアカウントも存在し、ファンとの交流も大切にしていました。

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