金井雄一

金井雄一

金井雄一（かない ゆういち、1949年6月13日 - ）は、日本の経済学者であり、名古屋大学の名誉教授、現在は名古屋女子大学家政学部教授を務めています。専門はイギリス金融史で、特にイングランド銀行の金融政策に関する研究で知られています。

来歴

岐阜県で生まれた金井雄一は、名古屋大学経済学部を卒業後、1981年に同大学院経済学研究科博士課程を単位取得満期退学しました。その後、名古屋大学で助手として研究・教育活動を始め、1983年には佐賀大学教育学部の講師に就任、1985年には助教授に昇進しました。1988年には名古屋大学経済学部の助教授として再び母校に戻り、1990年に「イングランド銀行金融政策の形成」で名古屋大学から経済学博士号を取得しました。

1995年には名古屋大学経済学部の教授に就任し、2008年から2010年まで経済学部長、2010年から2012年まで附属国際経済政策研究センター長を歴任しました。2015年に名古屋大学を定年退官し、名誉教授の称号を受け、現在は名古屋女子大学家政学部で教鞭を執っています。

金井雄一の研究室からは、CBCテレビのアナウンサーである若狭敬一や、マラソン選手の鈴木亜由子など、各界で活躍する人材が輩出しています。

研究内容

金井雄一の主な研究テーマは、イギリスの金融史、特にイングランド銀行の金融政策の形成過程とその影響です。著書では、ポンドの歴史や金本位制、ユーロダラーの発展など、多岐にわたるテーマを取り扱っています。これらの研究を通じて、現代の金融システムや中央銀行の役割について深い洞察を提供しています。

著書

『イングランド銀行金融政策の形成』名古屋大学出版会、1989年（2022年復刊）
『ポンドの苦闘──金本位制とは何だったのか』名古屋大学出版会、2004年
『ポンドの譲位──ユーロダラーの発展とシティの復活』名古屋大学出版会、2014年
『中央銀行はお金を創造できるか──信用システムの貨幣史』名古屋大学出版会、2023年

共編

『世界経済の歴史──グローバル経済史入門』中西聡,福澤直樹共編、名古屋大学出版会、2010年

翻訳

I.ウォーラーステイン『資本主義世界経済 1　中核と周辺の不平等』藤瀬浩司,麻沼賢彦共訳、名古屋大学出版会、1987年

論文

金井雄一の多数の論文は、経済学分野の学術誌に掲載されています。

外部リンク

名古屋女子大学

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