金城しおり

金城しおり（きんじょう しおり）は、1987年9月7日生まれ、沖縄県那覇市首里出身の日本の女性シンガーソングライターである。活動初期は「siori」、後に「しおり」名義で活動し、2020年からは本名の「金城しおり」として活動している。俳優の金城大和は実兄にあたる。

彼女の音楽活動は、高校時代に参加した「第2回人権ラブソングコンテスト」で、自作の楽曲「約束」が見事グランプリを獲得したことを契機に本格化した。

2006年8月22日、沖縄限定盤シングル「Smile」でインディーズデビューを飾る。翌2007年8月8日には、シングル「Heart Flower/約束|Heart Flower_約束」でEMIミュージック・ジャパンよりメジャーデビューを果たした。このメジャーデビューを機に、活動名義を「siori」から「しおり」に変更している。

メジャーデビューと同じ2007年の7月からは、彼女の代表曲の一つである「Smile」を全国の学校で歌い、生徒たちにミニひまわりの種を配布する「花のしおり」と題した活動を開始した。この活動は、「Smile」が那覇市の小学校の卒業式で歌われたことに感銘を受けた「しおり」が、直接子どもたちに歌声を届けたいという強い思いから始まったものである。幼稚園から高等学校、特別支援学校まで、全国各地の学校を訪問し、オフィシャルサイトで訪問校の募集も行われた。このプロジェクトは2013年3月13日まで継続され、最終的に100校を訪問し、延べ26,282人の生徒が参加した。

楽曲「Smile」やアルバム『青空』のテレビCMでは、女優の蒼井優が友情出演し、話題となった。これは、蒼井優が主演した映画『ニライカナイからの手紙』（しおりの地元・沖縄の竹富島が舞台）での深い表現力に感動した「しおり」が、自身の楽曲「Smile」を届けたところ、蒼井優が楽曲に共鳴し、友情出演が実現したというエピソードがある。

東日本大震災発生後、2011年4月には、宮城県の避難所で巡回診療にあたっていた医師・川原尚行氏がラジオで「Smile」を聴き、楽曲に励まされたことをきっかけに交流が生まれた。この縁により、津波の被害を受け閉校となった名取市立閖上小・中学校の元児童・生徒数名と共に、宮城県名取市閖上の日和山に希望の桜の木を植樹する活動に参加した。そして、2014年3月1日には、この閖上の桜をテーマにした楽曲「閖上桜」をシングルとして発表。同日からは、この楽曲を冠した全国ツアーも開催している。

私生活では、2016年8月1日に公式サイトを通じて結婚と妊娠を発表し、同年12月22日に第一子となる長男を出産した。

2020年からは、アーティスト名義を本名の「金城しおり」に改め、活動を続けている。これまでに発表した作品には、複数のシングルやアルバムがあり、様々なアーティストとのコラボレーションや、コンピレーションアルバムへの参加も行っている。また、自身の楽曲はテレビCMやラジオ番組のタイアップとしても使用されており、自身もラジオ番組への出演や、企業のCM出演などを通じて、多岐にわたる活動を展開している。

彼女は、自身の音楽活動を通じて、人々へのエールや社会貢献活動にも積極的に取り組んでおり、その温かい歌声とメッセージは多くの人々に感動を与えている。

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