金堀城

金堀城（かなぼりじょう）

概要

金堀城は、千葉県船橋市金堀に存在した中世の日本の城です。印旛沼に注ぐ桑納川沿いの台地上に位置しており、詳しい資料は残されていませんが、この地域に勢力を持っていた臼井氏の一族が築いた城だと考えられています。周辺には馬場跡などの地名が残っており、城域は二つの郭を中心として、より広範囲に及んでいたと推測されています。

構造

金堀城は、桑納川と金堀川に挟まれた台地の先端部分に築かれていました。船橋市史に掲載されている実測平面図によると、城は正方形に近い形の主郭と、その西側に隣接する長方形の郭の二つで構成されていたことがわかります。主郭は、四周を土塁が囲み、南側を除く三方には土塁に加えて空堀も設けられていました。また、西側と北側には横矢掛が、南側には突出した土塁を伴う虎口が、東側には土塁を伴う横堀がそれぞれ設けられ、非常に厳重な防御体制を誇っていたようです。一方、外郭は南端を除く三方に低い土塁が巡らされていましたが、空堀は設けられていなかったとされています。このことから、西側の区画は郭ではなく、内郭のみで構成された単郭様の城館であったとする見方もあります。

遺構

1970年代に主郭部の大部分が削り取られてしまい、その姿を失ってしまいましたが、現在でも北面と東面に空堀と土塁の一部が残っています。これらの遺構から、当時の城の構造や規模をある程度推測することができます。

参考文献

千野原靖方　『東葛の中世城郭』　崙書房、2004年、ISBN 4-8455-1101-0、17-20頁。

関連項目

日本の城一覧
千葉県の城

外部リンク

攻城団　金堀城
* 古城盛衰記　金堀城

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