金志川泉

金志川泉（きんすうきゃーがー）

沖縄県宮古島市城辺友利に位置する金志川泉は、洞窟内に湧き出る珍しい湧水（洞泉）です。この泉は、1994年4月12日に旧城辺町によって史跡に指定され、合併後の現在は宮古島市の史跡として保護されています。

位置と構造

金志川泉は、かつてこの地を治めていた金志川豊見親の屋敷跡から西へ約150メートルの場所にあります。洞窟の開口部から水が溜まっている水壺までは、約30段の階段が設けられています。水壺はほぼ円形で、広い空間を持ち、水深は約1メートルです。

水質と利用

この泉は、潮の干満によって海水が混入する特徴があります。そのため、かつては生活用水として利用されていましたが、後年は飲用には適さなくなりました。

生物多様性

宮古島は河川が発達していないため、湧水は貴重な陸水生物の生息環境となっています。金志川泉では、以下のような生物の生息が確認されており、この泉が生物多様性の維持に重要な役割を果たしていることがわかります。

カワアナゴ属魚類
オハグロテッポウエビ
* アシナガヌマエビ

まとめ

金志川泉は、その歴史的な背景と特異な地形、そして貴重な生物多様性の観点から、宮古島にとって重要な場所です。かつては生活を支える水として、現在は生物たちの貴重な生息地として、この泉は宮古島の自然と歴史を物語る重要な存在と言えるでしょう。

もう一度検索