金政玉

金 政玉（キム・ジョンオク）

金政玉は1955年8月22日、山口県下関市に在日韓国人2世として生まれました。彼の幼少期には、3歳の時にポリオにかかり、その後の人生に大きな影響を与えることとなりました。しかし、彼はその障害を乗り越え、社会に対する積極的なアプローチを見せるようになります。

1988年には東京都葛飾福祉工場、通称東京コロニーで働き始め、その後も福祉の現場での経験を積み重ねました。1992年には全国の障害者年金制度の国籍条項を完全に撤廃することを目指す「全国連絡会」を立ち上げ、この運動を通じて制度改革を訴えました。

1997年には障害者インターナショナル日本会議の事務局スタッフとして活動を始め、障害者の権利向上のための努力を続けます。2002年には、「人権フォーラム21」の事務局次長に就任し、国内外で人権問題に光を当てる活動を展開しました。さらに、2004年には日本障害フォーラム（JDF）の障害者の権利条約推進委員長として、法律の整備にも取り組みました。

2005年に日本に帰化した金政玉は、翌年の参議院選挙に出馬を決意。民主党の公認を得て、比例区から北方に立候補しました。彼が推進した政策の中には、障害者差別禁止法の制定や、定住外国人への地方参政権の付与、また国籍条項が撤廃された1982年以降に外国籍であった重度障害者への障害基礎年金支給が含まれていました。他にも、1986年の法律改正時に60歳以上だった外国籍者への老齢福祉年金支給、在留資格の安定化、および民族教育の保障も彼が目指した重要な政策です。

2007年7月に行われた第21回参議院議員通常選挙では、障害者差別禁止法の必要性や、在住外国人に対する権利の強化を訴えました。しかし、彼の得票数は19,379票にとどまり、同党の比例名簿中最下位での当選はならず、落選してしまいます。しかし、彼の活動はその後も続き、障害者権利に関しての重要な意見表明と尽力を通じて、社会に影響を与え続けました。

公式ホームページでは、金政玉の政策が詳細に紹介されており、彼の活動に賛同する多くの人々が応援者として名前を挙げられています。また、特に武者小路公秀との関係も深く、彼の活動におけるサポートを受けていました。

金政玉は日本における障害者の権利保障や、外国籍者の参政権拡大など、多くの社会的問題に取り組んできた活動家であり、その姿勢は今後も多くの人々に影響を与えるでしょう。彼の名前は、障害者の権利の擁護だけでなく、在日外国人の権利に関する議論の中で、今後も語り継がれていくことでしょう。

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