金日成広場

金日成広場（キム・イルソンひろば）

金日成広場は、北朝鮮の首都平壌市の中心に位置する重要な広場であり、広さは約75,000平方メートルに達します。広場は大同江の西側にあり、人民大学習堂や主体思想塔と隣接しており、訪れる人々にとってのランドマークとなっています。1954年に完成したこの広場は、初代指導者である金日成にちなんで名付けられました。

役割と機能

金日成広場は、国の主要な政治的、文化的なイベントが行われる場として広く利用されています。例えば、祝典や集会、または大規模な軍事パレードなどがここで行われ、国内外に向けた重要なメッセージを発信しています。広場の地面は花崗岩で舗装されており、その美しい装飾が訪れる人々を魅了します。また、祭りや重要なイベントのために、多くの参加者が立つ位置が示される「バミリ」が用意されています。

特に1992年に開催された朝鮮人民軍創建60周年の記念パレードは、世界中に報じられ、この広場の名を広めることになりました。この映像は日本のメディアでも長年にわたり使用され、北朝鮮に対する独特なイメージを形成する一因ともなりました。

過去の変遷

広場の歴史には、様々な変遷がありました。2012年には、以前広場を飾っていたカール・マルクスとウラジーミル・レーニンの巨大な肖像画が撤去され、代わって金日成の肖像画が人民大学習堂へと移されるなど、時代の流れを反映しています。

2020年5月には、広場全体が改修工事のために閉鎖され、衛星写真によって広場内の肖像画の除去や軍事パレード用の施設の取り壊しが確認されました。10月には、朝鮮労働党創建75周年の記念パレードが行われ、改装された広場を背景に、改めて国家の結束を示す場となりました。

周辺の施設

金日成広場はその周辺にも多くの重要な施設に囲まれています。まず、広場の右側には人民大学習堂があり、これは大型図書館として知られています。進むと万寿台芸術劇場があり、平壌市の文化活動の中心地となっています。また、朝鮮中央歴史博物館や朝鮮美術博物館も近くに位置しており、観光客や市民にとって見逃せないスポットです。

さらに、外務省や内閣庁舎、貿易省庁舎などの官庁が集まっています。これらの施設は、朝鮮民主主義人民共和国の政治活動の中心的役割を果たしており、国の意思決定を行う重要な場でもあります。加えて、大同江公園やチュチェ思想塔なども広場から徒歩圏内にあり、地域の住民にとって、リクリエーションの場ともなっています。

結論

金日成広場は、平壌市の中心に位置する重要な広場であり、政治、文化、歴史を語る上で欠かせない存在です。その壮大な広さや周辺の重要施設と共に、多くの人々にとって象徴的な場所となっており、今後も注目されています。

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