金杞泰

金 杞泰（キム・キテ）

金杞泰（キム・キテ）は、1969年5月23日生まれの元プロ野球選手であり、現在は野球指導者としても活動しています。韓国の光州広域市で生まれた彼は、特に内野手としての才覚を発揮し、プロ野球界での長いキャリアを築きました。

現役時代のキャリア

大学時代から韓国代表選手として注目を浴び、1990年にサンバンウル・レイダースに入団。新規参入球団の一員として、特別指名を受けた金は、入団1年目からチームの4番打者として活躍しました。彼の打撃は顕著で、シーズン中に27本塁打を放ち、これは新人選手としての最多本塁打記録を樹立しました。この年は新人王の候補となりましたが、記者投票ではチームメイトが受賞しました。

その後、金はサンバンウルの中心打者として名を馳せ、1994年には最多本塁打、1997年には首位打者のタイトルを獲得しました。特に1994年の本塁打王獲得は、韓国プロ野球史上初の左打者による快挙であり、彼の存在は野球界に大きな影響を与えました。相手チームからは「金さえ避ければ大丈夫」と言われるほどでした。

サンバンウルからの移籍

しかし、1998年にアジア経済危機の影響でチームは経営難に陥り、彼自身も三星ライオンズへのトレードを余儀なくされました。三星では主力として活躍し、2000年にはシドニーオリンピックで韓国代表に選ばれて銅メダルを手にしました。

その後のキャリアでは、2001年には監督との不和により出場機会が限られ、2002年にはSKワイバーンズへ移籍しました。しかし、年齢と共に成績は下降し、2005年に現役を引退しました。

引退後の指導者としての道

現役引退後、金は指導者としての道を歩むことに決めました。2006年には阪神タイガースでコーチ研修を受け、その後、2007年に読売ジャイアンツの育成コーチを務めました。さらに、韓国代表打撃コーチとして北京オリンピックに参加し、その後も複数のチームでコーチや監督職を歴任するなど、指導者としての評価を高めていきました。

特に、2014年には起亜タイガースの監督に就任し、チームを8年ぶりの優勝に導くなど、顕著な業績を残しました。しかし、2019年にはシーズン中に辞任し、その後の道を模索しました。

2020年には読売ジャイアンツの二軍ヘッドコーチに就任し、2021年には一軍打撃コーチに任命されましたが、体調不良が影響し、役職を終えることとなりました。2023年には長男が所属するKTウィズの二軍監督に就任しましたが、健康上の懸念から短期間での退団となりました。

まとめ

金杞泰のキャリアは、選手としての成功だけでなく、指導者としての経験が豊富であることでも特筆されます。彼の野球への情熱と献身は、多くの選手に影響を与え続けています。彼の今後の活動にも注目です。

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