金煥基

金 煥基（キム・ファンギ）: 大韓民国の洋画家

生涯と背景

金 煥基（キム・ファンギ）は、1913年4月3日に大韓民国の全羅南道新安郡の安佐島で生まれ、1974年7月25日にニューヨークで亡くなった洋画家である。金氏は広く知られるようになったが、彼の本貫は金海金氏であり、号は樹話（スファ）である。また、彼の名前は「金 煩其」で漢字表記されることもある。彼は当時の韓国の芸術界で重要な存在であり、特に妻である卞東琳との関係でも知られる。

学歴と初期活動

彼は日本統治時代の全羅南道新安郡に生まれ、1936年に日本大学美術学部を卒業した。卒業後、彼は吉鎮燮と共に白蛮会を結成し、日本においても個展を開催するなど、積極的なアーティストとして活動を始めた。この頃から彼の作品は徐々に注目を集め、韓国国内外での活躍への基盤を築いていた。

教育と芸術活動

1946年から1949年にかけてソウル大学校美術大学で教授を務めながら、新写実派展に出品するなどし、韓国の芸術界において存在感を示した。彼は国展の審査委員を何度も務め、その後の1952年には弘益大学校美術大学の教授に就任すると共に、1954年には芸術院の会員に選出された。このように、彼は教育者としても非常に影響力を持っていた。

国際的な活躍

金 煥基は1956年に渡仏し、パリやニース、ブリュッセルにて数々の個展を開いた。特に彼の作品は現地のアートシーンでも評価され、芸術的な実績を広げる結果をもたらした。1959年に帰国後には、再び弘益大学校の教授に就任すると共に、韓国美術協会の理事長や韓国芸術院初代会員としても活動を続けた。

サンパウロ・ビエンナーレと帰国後の活動

1963年には、ブラジルで開催された第7回サンパウロ・ビエンナーレに韓国の代表として出品し、栄誉ある名誉賞を受賞する。これにより彼の作品は現代美術館に収蔵され、国際的な名声を得ることとなった。この成功は彼のキャリアにおいて重要なマイルストーンとなり、彼はその後も韓国のアート界において重要な役割を果たし続けた。

晩年と影響

1964年以降、金は妻の卞東琳と共にアメリカに渡り、アメリカでの新たな影響と経験を得ながら活動を続けた。しかし、彼のキャリアは1974年にニューヨークで61歳で幕を閉じることとなった。金 煥基が残した作品や教えは、今もなお多くのアーティストと愛好者に影響を与え続けている。彼の生涯は、時代を超えて韓国現代美術における重要な一頁として記憶されることだろう。

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