金魚すくいと花火大会

「金魚すくいと花火大会」（きんぎょすくいとはなびたいかい）は、女性アイドルグループであるTHE ポッシボーが2007年にリリースした、グループにとって通算5枚目にあたるシングルCD作品です。このシングルは、当時のメンバーの中から岡田ロビン翔子さんと後藤夕貴さんが選ばれ、二人に焦点を当てた「THE ポッシボー featuring 岡田ロビン翔子・後藤夕貴」という特別な名義で発表されました。発売日は2007年 6月13日で、GOOD FACTORY RECORDSというレーベルから世に出されました。

本作のリリースは、THE ポッシボーの活動における一つの特徴的な試みとして知られています。それは、「金魚すくいと花火大会」が発売された2007年 6月13日という同じ日に、グループの別のメンバーである秋山ゆりかさんと橋本愛奈さんをフィーチャーしたシングル「夏のトロピカル娘。」も同時に発売されたという点です。このように、異なるメンバーに焦点を当てたシングルを二枚同時にリリースすることで、グループ全体の多様性や各メンバーの個性を際立たせようとする、当時としては比較的新しいプロモーション戦略が展開されました。

シングルCDに収録されている楽曲は、タイトルを飾る「金魚すくいと花火大会」と、カップリング曲の「GOOD NIGHT SONG」の二曲、そしてそれぞれの楽曲のインストゥルメンタルバージョンです。
「金魚すくいと花火大会」は、そのタイトルから連想される通り、日本の夏の夜を彩る風物詩である金魚すくいや花火大会といった情景を彷彿とさせる、季節感豊かな楽曲であると推測されます。この楽曲の作詞および作曲は、ハロー!プロジェクトの楽曲を数多く生み出してきた音楽プロデューサーのつんく♂氏が担当し、編曲は高橋諭一氏が手掛けました。フィーチャーされた岡田ロビン翔子さんと後藤夕貴さんの歌声が中心となっています。
対して、カップリングに収録された「GOOD NIGHT SONG」は、「THE ポッシボー」単独名義の楽曲であり、特定のメンバーフィーチャーではない、グループ全体の歌唱によるものです。こちらも作詞・作曲はつんく♂氏が手掛け、編曲は小倉健二氏が担当しています。また、両楽曲には、ボーカルパートを除いた演奏のみのバージョンも収録されており、楽曲の純粋なサウンドを楽しむことができるようになっています。

CDリリースの約一ヶ月後、2007年7月11日には、本作の映像版である「シングルV」がDVD形式で発売されました。このシングルVには、タイトル曲「金魚すくいと花火大会」のミュージックビデオがメインコンテンツとして収録されており、楽曲の世界観を視覚的に表現した映像を楽しむことができました。さらに、メンバーのダンスパフォーマンスに焦点を当てた「Dance ver.」や、ミュージックビデオ撮影の舞台裏を記録した貴重なメイキング映像も収められています。加えて、歌詞を表示しながらミュージックビデオを視聴できる「金魚すくいと花火大会（歌詞あり）」というバージョンも収録され、ファンにとっては楽曲への理解を深める映像作品となっていました。

メディアでの露出としては、「金魚すくいと花火大会」はテレビ埼玉で放送されていた音楽情報番組「HOLLY×2☆POP☆TV＋」の2007年8月度エンディングテーマとして起用されました。これにより、多くのテレビ視聴者の耳に届く機会を得ました。

「金魚すくいと花火大会」は、THE ポッシボーがグループの可能性を広げるべく、メンバーフィーチャーという新しい表現方法に挑戦した時期に生まれた重要なシングルです。夏の情景をテーマにしたキャッチーなタイトル曲、対照的なカップリング曲、そして充実した映像コンテンツを含むこの作品は、当時のTHE ポッシボーの勢いと、積極的に新しい試みを取り入れる姿勢をよく表していると言えるでしょう。

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