釜石ラジオ中継局

釜石ラジオ中継局の概要

釜石ラジオ中継局は、岩手県釜石市に設置されたNHK盛岡放送局およびIBC岩手放送の中波放送中継局のことを指します。これらの中継局は釜石市内とその周辺地域に向けて、効率的に電波を送信し、地域住民に重要な情報を提供しています。

中継局の設置と運営

この中継局は、二つの主要放送局、すなわちNHK盛岡放送局とIBC岩手放送が共同で運営しています。これにより、釜石市や近隣地域の住民は、災害時や日常的な情報提供を受けることができる環境が整っています。釜石市の中継局は、他の近隣の中継局、特に大船渡市にある大船渡ラジオ中継局と比較すると、出力は劣る部分もあり、設備の工夫が求められます。

IBC中継局の歴史

IBC岩手放送の中継局は、初期には釜石市内の新浜地区に位置していた岩手県水産試験場の漁業無線局を利用して設立されました。この送信所は、全国的に見ても珍しいT字型のアンテナを持つものでしたが、その後、新中継局の設立に伴い、2006年6月をもって運用が終了しました。旧中継局の設備はその後全て撤去されています。

東日本大震災における影響

2011年3月11日、日本を襲った東日本大震災に際して、この中継局は大きな被害を受けました。IBC中継局の設置していた電柱が倒れ、敷地周囲の地形も崩壊したことにより、放送の継続が危ぶまれる状況となりました。震災直後には、技術部員が徒歩で自家発電機の燃料補給を行い、なんとか放送を続けることができました。

その後、3月下旬には予備発電機が搬入され、電力が完全に復旧するまでの間、2台の発電機を稼働させることで放送を継続しました。最終的に、電力が戻るまでの時間は約3000時間に及び、その間に燃料補給は28回行われました。

新中継局の位置

現在設置されている新しい中継局は、日本製鉄の東日本製鉄所の釜石地区内にあるため、一般の方々は中継局周辺に近づくことはできません。この場所は管理が厳重に行われており、安全性を確保するための配慮がされています。

中継局の住所

• - NHK盛岡放送局: 釜石市釜石第5地割104番3号（薬師公園裏手）
• - IBC岩手放送: 釜石市鈴子町23番15号（新日鐵住金釜石製鐵所内）

正式な局名

• - NHK: 釜石ラジオ中継放送所

まとめ

釜石ラジオ中継局は、地域に根ざした放送サービスを提供しており、中波放送を通じて重要な情報を届ける役割を果たしています。災害時においても放送の継続がなされることで、地域の防災に寄与しています。今後も安全な放送を維持するための努力が続けられることでしょう。

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