針谷卓史

針谷卓史（1977年 - ）は、日本の小説家であり、国際基督教大学高等学校で教鞭を執る教育者でもあります。

経歴と作風

慶應義塾大学文学部国文学科を卒業後、2006年に投稿作「針谷の小説」で第13回三田文学新人賞を受賞し、小説家としてデビューしました。本業である高校教師として教壇に立つ傍ら、現代文と古典の教鞭を執りながら、創作活動を続けています。

針谷作品の特徴は、日常に潜む非日常的な要素を巧みに描き出す点にあります。読者は彼の作品を通して、現実と幻想の境界線を曖昧にするような、独特な世界観を体験することができます。

作品一覧

単行本

長編
『花散里』（講談社BOX、2008年）
『これで、ハッピーエンド。』（講談社BOX、2010年）
『前夜祭』（二見ホラー×ミステリ文庫、2021年）
短編集
『針谷の短篇集』（講談社BOX、2008年）

短編

「針谷の小説」（『三田文学』2006年4月）
「仇枕」（『三田文学』2007年1月）
「ファイアボール」（『パンドラ』Vol.1 SIDE-A、2008年2月）
「生徒会長小見山禅悟」（書き下ろし）

アンソロジー・共著

『Powers Selection 新走』（2011年5月）「ガラパゴス・エフェクト」
『世にも奇妙なストーリー 百壁町の呪い』（2017年8月）
『世にも奇妙なストーリー 鏡凪町の祟り』（2018年1月）「逃げろ!」「ボーリング場」「アンプからもれる声」「海辺の少女」
『世にも奇妙なストーリー 闇巣喰う町』（2018年6月）「置き土産」「ラブレター」「通気口からもれるにおい」「屋上で見たモノ」「防犯カメラの女」
『世にも奇妙なストーリー 影彷徨う町』（2018年9月）「答案用紙」「吹奏楽部の合宿」「マンガのつづき」「町にひそむモノたち」「隣の部屋の手紙」
『世にも奇妙なストーリー 呪いの螺旋』（2019年8月）「忘却踏切の怪」「散髪屋」「その話、知ってるよ」「花束」「共感小説」

単行本未収録作品

「うみかぜ」（『パンドラ』Vol.2 SIDE-A、2008年10月）
「恋のカーニバル」（『パンドラ』Vol.2 SIDE-B、2008年12月）
「ハンカチ落とし」（『群象』、2009年12月）
「精霊かずら」（『三田文学』2013年4月）
「精霊風」（『三田文学』2018年1月)
「直進する絆」（『三田文学』2020年4月)

その他

* 連載 学力低下の現場から - ヴァーチャルがヤバい【その3】 （『KOBO』vol.5、2009年6月）

針谷卓史は、小説家としての才能に加え、教育者としての経験も活かし、多岐にわたるテーマの作品を発表し続けています。今後の活躍が期待される作家の一人です。

もう一度検索