鈴木三男

鈴木 三男（すずき みつお）は、日本の政治家です。1931年（昭和6年）4月21日に生まれ、2013年（平成25年）2月4日に亡くなりました。

大東文化大学文学部を卒業後、新治郡千代田村（後に千代田町）の役場に勤務し、地方行政に携わりました。この間、助役などの要職を務めています。助役として在職中の1986年、収入役の選任を巡り、村議らに現金を渡したとして贈賄の疑いで逮捕されました。その後の裁判で、水戸地方裁判所にて有罪判決を受けています。

一度は職を離れたものの、再び千代田町（1992年に町制施行）の助役に復帰しました。1993年には、現職の千代田町長が急逝したことに伴う町長選挙に立候補。この選挙は4人の候補者が争う混戦となりましたが、鈴木三男はこれを制して当選を果たしました。

千代田町長を合併までの期間、3期12年にわたり務め上げました。この間、地方自治の推進に尽力したとされています。

2005年、平成の大合併の流れの中で、千代田町は隣接する霞ヶ浦町と合併し、「かすみがうら市」が誕生しました。合併に伴う初代かすみがうら市長選挙に立候補した鈴木三男は、他に立候補者がなく、無投票で当選を果たし、新しく生まれた市の初代市長に就任しました。

しかし、市長就任から約1年が経過した2006年5月21日、市が発注した公共工事の指名競争入札に関し、特定の業者に便宜を図った見返りとして賄賂を受け取ったとして、収賄の疑いで逮捕されました。この逮捕を受けて、市長を辞職しました。

2007年1月29日、水戸地方裁判所にて行われた裁判で、懲役2年、執行猶予4年、追徴金100万円（求刑は懲役2年、追徴金100万円）の有罪判決が言い渡されました。

鈴木三男は、千代田町での助役、町長、そしてかすみがうら市の初代市長と、約20年にわたり地方自治体の首長を務めた政治家でした。しかし、そのキャリアは二度にわたる金銭を巡る不祥事により大きな影響を受けることとなりました。特に、新市の初代市長という重責を担う中で発覚した収賄事件は、その政治経歴に大きな汚点となりました。

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