鈴木茂嗣

鈴木茂嗣氏のプロフィールと業績

鈴木茂嗣（すずき しげつぐ）氏は、1937年5月12日に東京都に生まれた著名な法学者で、特に刑事訴訟法における権威として広く認知されています。京都大学名誉教授であり、日本学士院の会員でもある彼は、法学博士として数々の学術的業績を残しています。

学歴と職歴

鈴木氏は1961年に京都大学法学部を卒業し、法学博士の学位を1980年に取得しました。彼の学位論文は「刑事訴訟の基本構造」というテーマで纏められています。卒業後、彼は京都大学法学部の助手としてそのキャリアをスタートし、1964年には神戸大学法学部で講師、助教授を歴任しました。

1971年には、再び京都大学法学部に戻り、助教授として刑事訴訟法講座を担当。その後、1975年に教授昇進し、1992年には京都大学大学院法学研究科の教授として活動しました。また、法学部長としても多くの改革を推進しました。

2001年に京都大学を退官した後は、近畿大学法学部へ移り、法学部教授および大学院法務研究科教授として活躍しました。2008年まで在職し、その際に大学院法務研究科の長としても貢献しました。2013年には、日本学士院の会員に選出され、その業績が高く評価されています。

研究テーマ

鈴木氏の研究テーマは多岐にわたりますが、特に「訴訟構造論」や「審判対象論（公訴犯罪事実論）」に焦点を当てています。これらのテーマは、彼の著作や学術論文に頻繁に現れ、法学の分野での深い理解を提供しています。

主な著作

鈴木氏は、多数の著書を著しており、特に以下の著作が有名です：

• - 『刑事訴訟の基本構造 訴訟対象論序説』（成文堂、1979年）
• - 『刑事訴訟法』現代法律学講座（青林書院、1980年／改訂版・1990年）
• - 『刑事訴訟法の基本問題』（成文堂、1988年）
• - 『続・刑事訴訟の基本構造〔上巻〕・〔下巻〕』（成文堂、1996－97年）
• - 『刑法総論〔犯罪論〕』（成文堂、2001年／第2版・2011年）
• - 『犯罪論の基本構造』（成文堂、2012年）
• - 『二元的犯罪論序説』（成文堂、2015年）

また、共編著としては、1977年に発表された『刑事訴訟法を学ぶ』や、法律学の基礎を提供する『法律学入門』など、学術的な貢献も多く見られます。

記念論文集

鈴木氏の業績を讃え、2007年には記念論文集『鈴木茂嗣先生古稀祝賀論文集〔上巻〕・〔下巻〕』が編纂され、彼の影響力と功績が多くの研究者によって称賛されています。

鈴木茂嗣氏の学問への情熱とその影響力は、今後も多くの法学者や学生に引き継がれていくことでしょう。

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