鉄拳4

鉄拳4（Tekken 4）

『鉄拳4』は、ナムコ（現在はバンダイナムコエンターテインメント）から2001年に稼働を開始した対戦格闘ゲームで、鉄拳シリーズの第5作目にあたります。このゲームは、アーケード版が2001年8月にリリースされ、その後、PlayStation 2版が2002年3月28日に発売されました。

特徴

本作では、キャラクターの台詞が大幅に増え、登場シーンや勝利ポーズでのセリフが特に印象的です。従来の技のかけ声程度しか話さなかったキャラクターたちが、物語に深みを与えています。また、新たに「壁」や「壁コンボ」の要素が導入されることで、格闘スタイルの多様性が広がりました。特に、これまでの大型キャラクターの概念が見直され、クマなどの当たり判定が小さくなっており、バランス調整が図られています。

さらに、ポジションチェンジやアンジュレーション（地形の高低差）など、ゲームシステムに多くの変更が加えられています。これにより、対戦がより戦略的になり、特に横移動が強化されています。また、バックステップの距離が短縮され、通常の空中コンボが弱体化するなど、プレイヤーの戦術に一定のメリハリが生まれました。

従来のバックステップ主体のプレイスタイルへの対策もなされており、無限フィールドが撤廃されることで、戦闘のダイナミズムが増しました。PlayStation 2版では、エンディングムービーがこれまでのコミカルな表現からシリアスな内容へとシフトした点も注目されます。

ストーリー

物語は、前回の大会から2年後、闘神の捕獲に失敗した平八が中心となっています。彼は残存する血痕から、新しい生命体を作り出す研究に取り組んでいました。闘神の遺伝子を融合させるためには、デビル化の因子が必要であることに気づくも、自身にはその因子がないことを痛感します。行方不明の孫、仁の存在も重荷です。

ある日、平八は20年前に撮影された不思議な写真を手に入れます。その写真には、火傷を負い、背中に翼を持つ男の遺体が映し出されていました。平八はその遺体が自らが葬った息子、一八であると信じ、遺体を探し始めます。

その過程で、遺伝子学の分野で急成長を遂げている新興企業「G社」に行き着きます。G社ではその遺体を基に新たな生命体を生み出そうとしていました。平八は鉄拳衆を繰り出してG社の研究所に乗り込みますが、道中、息子一八が生存していることに直面するのです。彼はG社で蘇生され、自らの肉体を素材に研究を行い、デビルの謎を解こうとしていました。

一八は、平八を阻む形で再登場し、鉄拳衆を全滅させ、「全てを取り戻す」と宣言し姿を消します。平八はその後、再度、「The king of iron fist tournament 4」の開催を告知します。自らをおびき寄せるための罠であることを理解しながらも、一八はこの大会に参加する決意を固めます。

このように『鉄拳4』は、新たなシステムやキャラクターの深化だけでなく、物語の展開に関しても重要な要素を持った作品に仕上がっています。

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