銀座旋風児

二階堂卓也・銀座無頼帖 銀座旋風児

『二階堂卓也・銀座無頼帖 銀座旋風児』（にかいどう たくや ぎんざぶらいちょう ギンザ・マイトガイ）は、1959年9月20日に公開された日本のアクション映画です。この作品は、小林旭が主演を務め、「銀座旋風児シリーズ」として知られるシリーズの第1作目として位置付けられています。監督は野口晴康（名義は野口博志）であり、映画のポスターなどでは略称として『銀座旋風児』（ギンザ・マイトガイ）が使用され、ビデオソフトもこの略称で販売されています。また、封切り時には、同時上映された作品『事件記者 仮面の脅迫』（監督：山崎健次郎）があります。

ストーリー概要

物語は華やかな銀座を舞台に展開されます。華僑の実業家・王徳宝が、彼の手がけるキャバレー「モナコ」の大改装を進めていました。王の資金源は、戦前からの特有のカットデザインを持つ大量の宝石です。装飾デザイナーの二階堂卓也は、これらの宝石に対して不審感を抱き、彼の調査が始まります。王を追ううちに、二階堂は香港で王が狙撃される現場に遭遇し、未遂の危険から救出することに成功しますが、銃撃犯は意外にも男装した若い女性でした。

この女性は王に強い恨みを抱いていることを明かし、物語に新たな展開をもたらします。帰国後、二階堂は新聞に「国民のものは国民に返せ」と名指しされた4人の男たちに関する個人広告を見つけ、この広告の主、村越雄二郎に注目します。 investigative journalist の荒木浩司もこの事に興味を持ち、二階堂と接触を試みるが、二階堂はその意図をすり抜けます。その横には王を狙撃した明子の姿もあり、二階堂の退場の仕舞いには様々な陰謀が充満しています。

広告に名を連ねる男たちの中には、元特務機関員である中村、木原も含まれており、これらの男たちが持つ過去の秘密が物語の核心に迫ります。王＝堀田は、戦後に接収した宝石を横領し、香港に隠していることが浮き彫りに。二階堂は、この事実を明るみにするため、検事・斉土の指示を受けて調査を続けます。

王は過去の罪を恐れ、広告主に名指しされた木原を狙い、その殺害をもくろむが、一方で二階堂は、自身が広告の主であること、そして王が真犯人であることに気づき、事件に協力するよう荒木に依頼します。

物語はクライマックスへと突入し、「モナコ」が新装開店し、華やかなパーティが開かれます。覆面姿の司会者が現れ、王の過去を暴露し、最後の対決が繰り広げられます。警察の協力もあり、最終的に王たちは逮捕され、真相が明らかになる一方で、二階堂は静かに銀座を去る決意をするのです。

キャスト

• - 二階堂卓也：小林旭
• - 村越明子：浅丘ルリ子
• - 荒木浩司（新聞記者）：青山恭二
• - 木原久美子（荒木の恋人）：稲垣美穂子
• - マキ（キャバレー「モナコ」のママ）：白木マリ
• - 情報屋の政：宍戸錠
• - 王徳宝＝堀田剛造：芦田伸介
• - 中村利策（弁護士）：伊藤寿章
• - 斉土検事：菅井一郎
• - 丸山進之助（元特務機関員）：西村晃
• - ほか多数

まとめ

『銀座旋風児』は、戦後の日本を背景に、個人の正義と復讐が交錯する物語であり、緊迫した展開とキャラクターのドラマが巧みに織り交ぜられています。小林旭の演技や豪華なセットも魅力的で、この作品は今なお多くの人々に愛され続けています。

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