銀河英雄伝説の戦役

本稿では、田中芳樹氏の小説『銀河英雄伝説』、およびそれを原作とするアニメ作品に登場する、架空の戦役および戦闘について、詳細な解説を行います。

概要

『銀河英雄伝説』本編および外伝において描かれた戦役や戦闘を、原則として作中の時系列に沿って記述します。特筆すべき戦闘については、個別の項目を設けて詳細に解説します。また、物語上重要な事件や政争、騒動なども項目として含みます。

本伝以前（西暦時代）

一三日間戦争

西暦2129年に地球統一政府が成立するまでの動乱時代を象徴する、熱核兵器を用いた戦争です。北方連合国家と三大陸合州国という二大強国が、互いに熱核兵器を投射し、都市を「放射能の井戸」に変えました。この戦争により両国は滅亡し、地球の人口は激減、食料生産力も損害を受けました。

シリウス戦役

地球統一政府成立後、人類が宇宙に進出した時代に起こった戦役です。地球軍の腐敗と植民星への収奪が原因となり、植民星側が結束して地球に反旗を翻しました。地球軍はシリウス星系政府を人類共通の敵に仕立て上げようとしましたが、工作は失敗。ロンドリーナ制圧後、地球軍はラグラン市で虐殺事件を起こし、後に反地球勢力となる「ラグラン・グループ」を生み出しました。黒旗軍の活躍により地球軍は敗北し、シリウスとラグラン・グループが覇権を確立しましたが、内部分裂により秩序は崩壊。その後、銀河連邦が成立し、宇宙暦が始まります。

本伝以前（銀河連邦時代）

宇宙海賊の掃討

宇宙暦初頭、銀河連邦は宇宙海賊の掃討に着手し、M・シュフランやC・ウッドといった提督の活躍により、ほぼ目的を達成しました。その後、ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムが宇宙海賊を掃滅し、英雄として迎えられました。

本伝以前（帝国と同盟の接触まで）

皇帝ルドルフによる弾圧

銀河帝国を樹立したルドルフ・フォン・ゴールデンバウムは、反対勢力に対する大規模な弾圧を行いました。社会秩序維持局が設置され、政治犯・思想犯が拘禁・懲罰され、犠牲者の数は40億人に達しました。

皇帝ルドルフ死後の叛乱

ルドルフの死後、共和主義者が帝国各地で叛乱を起こしましたが、宰相ヨアヒムの指導により鎮圧されました。殺害された叛乱参加者は5億人あまり、その家族で農奴階級に落とされたものは100億人以上に達しました。

長征一万光年

帝国暦164年、奴隷労働を強いられていた共和主義者たちが宇宙船で脱出し、銀河系の深奥部へと逃れました。半世紀以上の旅の末、彼らは自由惑星同盟を建国しました。

エーリッヒ2世による宮廷革命

皇族エーリッヒ・フォン・リンダーホーフ侯爵が、暴君アウグスト2世を倒し、皇帝に即位しました。

本伝以前（帝国と同盟の接触以降）

ダゴン星域の会戦

銀河帝国と同盟との最初の会戦です。帝国軍は同盟軍に完敗を喫し、同盟は国力を膨張させるきっかけとなりました。

コルネリアス1世の親征

皇帝コルネリアス1世が同盟への遠征を試みましたが、宮廷革命のため退却を余儀なくされました。

シャンダルーア星域での敗北

テレマン提督麾下の兵士叛乱事件

フォルセティ星域での敗北

ファイアザード星域の会戦

同盟軍が完全勝利を収め、「730年マフィア」が注目を集めました。

第2次ティアマト会戦

同盟軍が勝利しましたが、総司令官ブルース・アッシュビーが戦死しました。

パランティア会戦

「730年マフィア」のひとりジョン・ドリンカー・コープが指揮を執りましたが、完敗しました。

エル・ファシルの戦い

ヤン・ウェンリーが民間人脱出を成功させ、「エル・ファシルの英雄」と称えられました。

エコニア捕虜収容所の騒乱

ヤン・ウェンリーが事件の解決に貢献しました。

ラインハルトとキルヒアイスの初戦闘

当時15歳のラインハルトとキルヒアイスの初陣となる地上戦闘です。

ハーメルンIIの戦闘と艦内での騒乱

アルレスハイム会戦

ミヒャエル・ジギスムント・フォン・カイザーリングが軍を追われるきっかけとなりました。

第5次イゼルローン攻防戦

ヘーシュリッヒ・エンチェンの同盟領潜入

ヴァンフリート星域の会戦

ヴァンフリート4=2での地上戦

第6次イゼルローン攻防戦

第3次ティアマト会戦

グランド・カナル事件

クロップシュトック事件

レグニツァ上空遭遇戦

第4次ティアマト会戦

本伝作中（黎明篇 - 風雲篇）

アスターテ会戦

ラインハルトとヤンが初めて互いの存在を認識した戦闘です。ラインハルトは元帥に、ヤンは第13艦隊司令官となりました。

第7次イゼルローン攻防戦

ヤンがイゼルローン要塞を奪取し、同盟軍の英雄となりました。オーベルシュタインがラインハルトの麾下に入りました。

カストロプ動乱

キルヒアイスが用兵の才能を示しました。

同盟軍の帝国領侵攻

同盟軍が大規模な帝国領侵攻を行いましたが、大敗を喫しました（アムリッツァ会戦）。

リップシュタット戦役

ラインハルトと門閥貴族との内戦です。ラインハルトが帝国の独裁権力を握りましたが、キルヒアイスを失いました。

アルテナ会戦

レンテンベルク要塞の攻略

キフォイザー星域の会戦

シャンタウ星域の戦い

ガイエスブルク要塞周辺における戦闘

貴族連合軍による最後の出撃

オーディンの制圧

救国軍事会議のクーデター

ドーリア星域の会戦

ハイネセン進攻

イゼルローン回廊帝国側宙域の遭遇戦

第8次イゼルローン要塞攻防戦

神々の黄昏（ラグナロック）作戦

第9次イゼルローン攻防戦

フェザーン侵攻作戦

ランテマリオ星域会戦

ライガール・トリプラ両星域の会戦

タッシリ星域の会戦

バーミリオン星域会戦

ハイネセン制圧作戦

ゴールデンバウム王朝の終焉と、ローエングラム王朝の開闢

本伝作中（飛翔篇 - 落日篇）

キュンメル事件～地球教支部での戦闘

ヤン・ウェンリーを巡る惑星ハイネセンの戦い

地球教討伐作戦

大親征

イゼルローン再奪取作戦（第10次イゼルローン攻防戦）

マル・アデッタ星域会戦

自由惑星同盟の終焉

回廊の戦い

ヤン・ウェンリー暗殺事件

ウルヴァシー事件

第2次ランテマリオ会戦

第11次イゼルローン攻防戦

オーベルシュタインの草刈り

柊館（シュテッヒパルム・シュロス）炎上事件

エフライム街の戦闘

シヴァ星域会戦

ルビンスキーの火祭り

仮皇宮の戦闘

備考

本稿は、銀河英雄伝説に登場する主な戦役と戦闘を網羅的に解説することを目的としています。詳細な戦術や戦略については、各個別項目を参照してください。

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