鍋冠山 (富山県)

鍋冠山（なべかんむりやま）は、富山県中新川郡上市町にそびえる標高900mの山です。富山県登山連盟が選定した「富山の百山」の一つに数えられています。

山容の特徴

鍋冠山は、隣接する高峰山とは対照的に、急峻な山容をしています。その独特な形状は、平野部からも容易に識別できます。この山の名前は、その形が鍋をひっくり返したように見えることに由来します。

伝承

上市町と立山町では、この山に3度目の雪が降ると、里にも雪が降ると伝えられています。地域の人々にとって、鍋冠山は冬の訪れを告げる重要な指標となっています。

山頂の様子

山頂は雑木林に覆われており、見晴らしはあまり良くありません。しかし、木々の間からは剱岳などの山々を望むことができます。山頂からの眺望は限られていますが、自然豊かな環境を楽しむことができます。

生態

鍋冠山の山麓はスギの人工林が広がっており、山頂付近は雑木林となっています。多様な植物が生息しており、豊かな自然を形成しています。

登山について

かつて鍋冠山には明確な登山道がなく、残雪期に登るか、藪漕ぎが必要でした。しかし、近年になって草刈りが行われるようになり、無雪期でも比較的容易に登山が可能になりました。一般的なルートとしては、骨原集落から高峰山登山道の北側尾根に入り、途中から藪の中を進むことになります。登山道は整備されていますが、足元には注意が必要です。

参考文献

この山の情報については、以下の文献にも記載があります。

『富山県山名録』 桂書房
『富山の百山』 北日本新聞社

関連情報

鍋冠山は、上市町の自然を代表する山の一つです。登山を通じて、その豊かな自然と景観を楽しむことができます。

その他

登山に際しては、事前の情報収集と準備を怠らないようにしてください。また、自然保護のため、ゴミは必ず持ち帰りましょう。

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