鐙 (新潟市)

鐙（あぶみ）

新潟県新潟市中央区に位置する町字である「鐙」（あぶみ）について解説します。現在の行政地名は鐙一丁目から鐙三丁目までが設定されており、全域で住居表示が実施されています。この地域の郵便番号は950-0913です。

成り立ちと変遷

鐙という地名は比較的新しいものですが、その起源は昭和34年（1959年）にまで遡ります。当時、この地域は笹口の一部でしたが、分立して「大字鐙」として新たな区分が設けられました。その後、地域の発展や整備が進み、昭和53年（1978年）に住居表示が施行されました。この施行により、大字鐙は現在の鐙一丁目、鐙二丁目、鐙三丁目という町名に再編成されました。さらに、平成19年（2007年）4月1日には、新潟市が政令指定都市へ移行したことに伴い、中央区の一部となり、その行政区分が確立されました。

地理的特徴と隣接区域

鐙は、新潟市中央区内において複数の町字と境界を接しています。具体的には、地域を北側から時計回りにたどると、南笹口、紫竹山、そして鐙西といった町字に囲まれています。また、地域の東側の境界は自然の地形によって区切られており、栗ノ木川を挟んで新潟市東区の紫竹地域とも隣接しています。このように、鐙は複数の行政区や町字が入り組む地域に位置しています。

地域内の様子

鐙の地域内は、各丁目ごとに異なる性格を持つ施設や事業所が立地しています。

一丁目

鐙一丁目には、主に企業や事業所が数多く集積しています。例えば、店舗設計やディスプレイなどを手掛けるトーマネの新潟店が拠点を置いています。また、かつて音響機器などで知られた日本ビクター（現在のJVCケンウッド）の新潟営業所や、照明機器などを扱う岩崎電気の信越営業所などもここにあります。さらに、大規模な金融機関の事務センターである第四銀行事務センターも一丁目に立地しており、地域のビジネス機能の一端を担っています。

二丁目

鐙二丁目も多様な施設が見られます。地域住民の生活を支える商業施設としては、スーパーマーケットのウオロクがあります（過去には閉店した店舗の記録もありますが、この地域にウオロクという名称の施設が存在しています）。また、炊飯器や調理家電で知られる象印マホービンの新潟支店、産業用計測機器などを扱う横河電機の新潟営業所、通信機器関連の岩通新潟事業所など、様々な分野の大手企業の事業所が集まっています。加えて、自動車運転の技能を学ぶことができる新潟中央自動車学校といった教育・教習施設も二丁目に位置しています。

* 三丁目

鐙三丁目は、より生活に密着した小売店舗やサービス施設が多いのが特徴です。日用品から雑貨まで手頃な価格で揃う100円ショップのセリアの鐙店が営業しています。また、医薬品や化粧品、日用品などを扱うドラッグストアのマツモトキヨシ鐙店もあります。さらに、大手コンビニエンスストアの一つであるファミリーマートの新潟あぶみ三丁目店も立地しており、地域住民や訪れる人々の日常的な利便性を高めています。

このように、鐙は昭和期に形成された比較的新しい町ながら、住居表示を経て現在の行政区画が確立され、現在ではビジネス、商業、生活関連施設が集積する、新潟市中央区における重要な地域の一つとして機能しています。

もう一度検索