長久院 (台東区)

長久院（ちょうきゅういん）は、東京都台東区谷中にある真言宗豊山派の寺院です。

歴史

長久院は、1611年（慶長16年）に宥意（ゆうい）によって開山されました。当初は神田に位置していましたが、1648年（慶安元年）に現在の場所に移転しました。この移転により、地域の人々にとってより身近な存在となり、今日に至るまで信仰を集めています。

寺宝

当院が所蔵する寺宝の中で特に重要なのが、「六十六部造立石造閻魔王坐像及び両脇侍像」です。この石像は、六十六部聖として知られる光誉円心（こうよえんしん）によって造立されました。六十六部聖が造った石仏は一般的に地蔵菩薩が多いのですが、閻魔王を題材にしたものは非常に珍しいとされています。この貴重な石像は、1996年（平成8年）に台東区の文化財として登録されました。これは、長久院が歴史的、文化的に重要な寺院であることを示しています。

文化財

六十六部造立石造閻魔王坐像及び両脇侍像
六十六部聖である光誉円心によって造られた、石造の閻魔王坐像とその両脇侍像です。この像は、六十六部聖が造る石仏としては珍しい閻魔王をモチーフにしており、その希少性から台東区の文化財に指定されています。

埋葬されている著名人

長久院には、多くの著名人が埋葬されています。

旭川幸之焏（あさひかわこうのじょう）：大相撲の力士で、元関脇。
有元利夫（ありもととしお）：画家。
十代目金原亭馬生（じゅうだいめきんげんていばしょう）：落語家。
中尾彬（なかおあきら）：俳優。生前墓であり、墓碑銘は「無」となっています。

これらの著名人の墓があることで、長久院は歴史と文化を感じられる場所としても知られています。

交通アクセス

長久院へのアクセスは以下の通りです。

東京メトロ千代田線根津駅より徒歩8分。
東京メトロ千代田線千駄木駅より徒歩8分。
* JR日暮里駅より徒歩10分。

複数の駅から徒歩圏内であり、アクセスしやすい立地です。

長久院は、歴史的な価値と文化的な側面を兼ね備えた、地域にとって重要な寺院です。訪れる人々にとって、その歴史と静寂を感じられる場所となっています。

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