長尾達生

長尾達生の人生と業績

長尾達生（ながお たつお、1892年12月21日 - 1969年8月8日）は、日本の実業界および政治界で著名な人物であり、特に衆議院議員としての活動が知られています。福岡県に生まれ、父親は長尾高次郎という実業家でした。長尾の人生は、実業家としての成長と政治活動の二つの側面が intertwining しています。

早期の経歴

長尾は、位登炭鉱や石灰工場、丸山劇場といった事業を経営し、豊前石灰工業の社長や長尾鉱業の会長を務めました。商工界でも影響力を持ち、田川市商工会議所の会頭や純正日本民主主義連盟の会長も歴任しました。このように彼は、企業の成長を通じて地域経済に貢献しました。

政治活動の始まり

長尾の政治キャリアは、後藤寺町会議員から始まり、その後は福岡県の県会議員および参事会員としても活動しました。1946年4月に行われた第22回衆議院議員総選挙では、日本進歩党から立候補し、福岡県第二区で当選。その後も第24回総選挙まで連続して当選し、衆議院議員を3期務めることとなります。この間、彼は日本進歩党の常議員会長や総務委員としての役割も果たしました。

炭鉱国管疑獄とその影響

その活動の中で、長尾は炭鉱国管疑獄に関連して国会で証人喚問され、後に逮捕されることになります。1952年6月19日、東京地方裁判所で懲役1年2か月、執行猶予2年の判決を受けました。長尾はこの判決に控訴しましたが、二審の審理途中で控訴を取り下げる決断をし、初審の判決が確定しました。この事件は彼のキャリアに陰りを与えるものでしたが、彼はその後も多くの奉仕活動を続けました。

功績と受勲

戦後の混乱を経て、長尾は地域社会への貢献が認められることになります。1960年11月には寄付により紺綬褒章の飾版を、1966年7月には紺綬褒章飾版並びに賞杯を受け取りました。また、業務の精励が評価されて1962年には黄綬褒章を受章します。さらに1966年4月の春の叙勲では勲三等に叙され、旭日中綬章も栄誉として授与されました。

最期の時

長尾達生は1969年8月8日に76歳でこの世を去りました。彼の死後、翌日には特旨により位記が追贈され、死没日付で従四位に叙されることとなりました。彼の人生は、実業家としての成功と政治家としての試練、さらには地域社会への貢献と受勲に彩られたものでした。

参考資料

彼の業績については、人事興信所編の『人事興信録 第14版 下』や、田中二郎らの編纂による『戦後政治裁判史録 1』、そして衆議院・参議院による『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』などの資料に記されています。

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