長岡萌映子

長岡 萌映子（ながおか もえこ）氏は、1993年12月29日に北海道浦河郡浦河町で生まれた、日本の女子プロバスケットボール選手です。現在はバスケットボール女子日本リーグ（Wリーグ）に所属するENEOSサンフラワーズで、スモールフォワードとしてプレーしています。背番号は3番。そのプレースタイルは、ゴール下の力強いプレーから、アウトサイドからのシュートまで、攻守両面において幅広いスキルを駆使するオールラウンドな能力が持ち味です。

幼少期から高校時代

浦河町で幼稚園の年中まで過ごした後、札幌市へ移り住みました。小学校2年生の時に、姉の影響を受けてバスケットボールを始めます。札幌市立宮の丘中学校在学中の3年時には、将来有望な若手育成を目的としたU－15女子トップエンデバーに選ばれるなど、早くからその才能を開花させていました。

2009年4月、バスケットボールの名門として知られる札幌山の手高等学校に進学。1年生の頃から主要なレギュラーメンバーとして全国大会の舞台に立ちました。特に2年生時には、高校バスケ界の主要タイトルであるインターハイ、国体、ウィンターカップの三冠を見事に達成。ウィンターカップ決勝の中村学園女子高校との試合では、驚異的な50得点を記録し、チームを優勝へと導きました。3年生になるとチームのキャプテンを務め、ウィンターカップ決勝の山形商業高校戦で39得点をマークし、大会二連覇という輝かしい功績を残しました。

Wリーグでのキャリア

高校卒業後、2012年に当時、高校の1年先輩である町田瑠唯選手が所属していた富士通レッドウェーブに入団しました。プロ入り1年目から主力選手として活躍し、Wリーグ2012-13シーズンのレギュラーシーズンでは、1試合平均15.41得点を挙げ、リーグ6位の成績を収めました。この活躍が認められ、そのシーズンのルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しました。

2017年には、トヨタ自動車アンテロープスへ移籍。トヨタ自動車在籍期間中には、チームのWリーグ優勝に二度貢献するなど、中心選手として活躍しました。そして2022年のオフシーズンに、歴史ある強豪チームであるENEOSサンフラワーズへの移籍を発表し、現在に至ります。

日本代表での活躍

国際舞台でも、長岡選手は早くから頭角を現しました。高校1年生だった2009年にはU-16日本代表に選出され、アジアU-16選手権で準優勝を経験。翌2010年にはU-17世界選手権に出場し、チームは5位という成績を収めました。

高校3年生時の2011年、17歳7か月という史上2番目の若さでバスケットボール女子日本代表のA代表メンバーに選ばれます。同年のアジア選手権に出場し、チームの3位入賞に貢献しました。この大会では6試合に出場し、1試合平均8.3得点、4.2リバウンドを記録。高校生がA代表として公式戦に出場するのは、1992年の浜口典子氏以来の出来事として注目を集めました。

その後も、長年にわたり日本代表の主力として活躍し続けました。2014年の世界選手権や2018年のワールドカップ（9位）に出場。アジアカップでは、2017年にチームの3連覇に貢献し、自身も大会ベスト5に選出されると共に、1試合平均13.7得点、2.2リバウンドを記録しました。2019年のアジアカップでもチームの優勝メンバーとなりました。

オリンピックでは、2016年のリオデジャネイロ大会でベスト8進出に貢献。そして、地元開催となった2021年の東京オリンピックでは、銀メダル獲得という歴史的な快挙に貢献しました。東京オリンピックでは1試合平均14.6分の出場で4.0得点を記録し、チームに貢献しました。

受賞歴

全日本総合バスケットボール選手権大会 ベスト5（2013年）
Wリーグ ルーキー・オブ・ザ・イヤー（2012-13シーズン）
* FIBA女子アジアカップ ベスト5（2017年）

長岡萌映子選手は、高校時代からプロ、そして日本代表として、常に高いレベルで結果を残し続けている、日本の女子バスケットボール界を代表する選手の一人です。

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