長崎歴史文化博物館

長崎歴史文化博物館の紹介

長崎歴史文化博物館は、長崎県長崎市立山に位置する博物館で、2005年に開館しました。これは長崎県と長崎市が共同で設立したもので、民間の乃村工藝社がその運営を担っています。館のメインテーマは「近世長崎の海外交流史」であり、長崎が歴史的にどのようにして海外との接点を持ち、文化を交流させてきたのかを理解することができます。

施設概要

館内は多様なゾーンで構成されており、歴史文化展示ゾーンや長崎奉行所ゾーン、さらに資料閲覧室、ショップ、レストランなども完備されています。特に歴史文化展示ゾーンでは、長崎の豊かな歴史と文化を視覚的に楽しむことができます。また、長崎奉行所ゾーンでは、土日祝日に20分程度の寸劇が行われ、当時の裁判の様子を再現しています。この寸劇には、地元の大学生やボランティアが参加しており、訪れる人々に歴史の一部を体験させています。

収蔵品

博物館には貴重な収蔵品がたくさんあります。特に重要文化財として、長崎奉行所に関連する資料が多く、文書記録類や絵図、地図など、計1,176点や66点が収蔵されています。その一つとして、約200年間の判決記録を記した「犯科帳」は、法制史の資料としても非常に価値が高いものです。

また、絵画作品としては『紙本著色泰西王侯図』や『絹本著色鯉魚跳龍門図』、さらには安政二年の日蘭条約書といった重要な資料が揃っています。これらの展示を通じて、長崎が海外との交易の窓口であった時代の背景をより深く理解することができます。

建物の特徴

設計は著名な建築家、黒川紀章により行われました。3階建ての建物は旧長崎県立美術博物館の跡地に建てられ、周囲には当時の歴史を物語る遺構が残されています。館内には防空壕も整備されており、平和の重要性を伝えるスペースとしても利用されています。

利用情報

開館は8:30から19:00までで、最終入館は18:30です。特別な期間には開館時間が変更されることがあります。また、観覧料は大人630円、小中学生・高校生310円となっており、団体料金や前売りの割引もあります。さらに、長崎県内に住む小中学生は無料で入館できるため、多くの若者にも利用されているようです。

アクセス

JR九州長崎駅からは徒歩で約7分の距離にあり、また長崎電気軌道のいくつかの電停からもアクセスが可能です。交通の便が良く、観光地として訪れるには適しています。

周辺の見どころ

博物館の周辺には、旧長崎県立長崎図書館や諏訪神社、日本銀行長崎支店など、歴史的なスポットが点在しています。訪れる際には、これらの周辺施設も併せて楽しむことができるでしょう。

長崎歴史文化博物館は、長崎の歴史と文化を新たな視点から学ぶことができる貴重な場所です。観光だけでなく、教育や地域振興の一環としても重視されています。

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