長崎県教育センター

長崎県教育センター

長崎県教育センター（ながさきけんきょういくセンター、英称：Nagasaki Prefectural Education Center）は、長崎県が設置・運営する専門機関であり、県内の教育の充実と振興に貢献することを使命としています。主に教育に関する調査研究や、学校現場で働く教育関係職員の専門性向上を目的とした研修を行っています。

設立経緯と沿革

本センターは、長崎県における教育ニーズの多様化と高度化に対応するため、1972年（昭和47年）4月に開所しました。その設立に際しては、それまで県内に存在していた「長崎県立教育研究所」と「長崎県理科教育センター」という二つの異なる教育専門機関を発展的に解消し、その機能を統合する形が取られました。これに先立つ同年3月には、前身機関の設置に関する条例が廃止され、新たに長崎県教育センターの設置を定める条例が公布されており、組織再編を経て現在に至る体制が確立されました。

目的と主な役割

長崎県教育センターの根幹にある目的は、長崎県の教育が常に質の高いものであるよう支援し、未来を担う子どもたちの学びをより豊かなものにすることです。この目的達成のために、以下の主要な役割を担っています。

1. 教育に関する専門的知見の探求: 教育現場が直面する課題や、新たな教育手法について、専門的な視点から深く掘り下げた調査研究を行います。
2. 教育関係職員の力量向上: 教職員が変化する時代に対応できる最新の知識や技術を習得できるよう、体系的な研修プログラムを提供します。
3. 教育に関する課題解決の支援: 児童生徒や保護者、教職員が抱える教育上の悩みに対し、専門的な立場からの相談対応を行います。
4. 教育資料の情報集約と活用促進: 教育研究の成果や実践事例などの資料を収集・整理し、必要とする人々がこれらを容易に活用できるよう環境を整えます。

これらの活動を通じて、教育現場の課題解決を支援し、教職員の資質向上を図ることで、長崎県全体の教育水準向上に寄与しています。

事業内容

センターが実施する具体的な事業は多岐にわたりますが、主なものは以下の通りです。

教育に関する専門的及び技術的事項の調査研究: 教育課程、指導方法、評価、生徒指導、特別支援教育など、教育に関わる様々な分野において、理論と実践の両面から調査・研究を進めます。その成果は、研修プログラムや資料として教育関係者に還元されます。
教育関係職員の研修: 初任者研修、経験者研修、管理職研修など、キャリア段階や専門分野に応じた多様な研修コースを実施しています。これにより、教職員が日々の実践に役立つ知識やスキルを継続的にアップデートできるよう支援しています。
教育相談: 不登校、いじめ、発達に関する課題、学習上の困難など、教育に関する様々な相談に対して、電話や面談による専門的なカウンセリングやアドバイスを提供します。これは、子どもたちの健全な成長をサポートするための重要な機能です。
教育に関する資料の収集及び活用: 教育研究論文、指導事例集、統計資料、教材見本などを収集し、図書室や情報システムを通じて教育関係者に提供します。これにより、教職員の研究や授業準備に必要な情報へのアクセスを支援しています。
前項に掲げる事業に関連する事業: 上記の主要事業に加えて、教育に関する公開講座の開催、教育情報の広報活動、他機関との連携なども積極的に行っています。

組織構成

長崎県教育センターは、その機能を効率的に発揮するために、いくつかの部署によって構成されています。組織全体の運営や企画立案、広報活動などを担う総務企画部、教職員への研修プログラムの企画・実施を専門とする研修部、そして教育相談業務を専門的に行う教育相談室が中心的な役割を果たしています。

総務企画部: センターの庶務、経理、施設管理を行う総務課と、センター全体の事業計画策定や情報発信を担う企画課（総合企画班、情報広報班）で構成されます。
研修部: 義務教育、高校教育、特別支援教育といった学校種別や対象に応じた研修を企画・実施する義務教育研修課、高校教育研修課、特別支援教育研修課があります。
教育相談室: 教育相談業務全般を担当する部署です。

各部署が連携し、長崎県の教育課題解決と教育の質の向上に向けて取り組んでいます。

所在地

長崎県教育センターは、長崎県大村市に所在しています。

* 住所: 〒856-0834 長崎県大村市玖島1丁目24-2

長崎県教育センターは、これからも長崎県の教育関係者や子どもたち、保護者にとって信頼できるパートナーとして、教育の発展に貢献していきます。

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