長泰寺

長泰寺

長泰寺は、東京都新宿区市谷左内町に位置する曹洞宗の寺院です。鳳仙山という山号を持ち、市ケ谷駅から徒歩約5分という都心にありながら、静かで落ち着いた雰囲気を保っています。

歴史

長泰寺は、約500年前に心巌舜応禅師によって開かれました。当初は千代田区麹町三番町付近にあったとされていますが、三代将軍徳川家光の時代に現在の場所に移転しました。曹洞宗は、道元禅師が中国から伝えた禅宗の一派であり、坐禅を最も重要な修行としています。

江戸時代、長泰寺は江戸城を取り囲むように配置された大名屋敷の一つ、尾張藩の上屋敷に隣接していました。これは、有事の際には長泰寺が武士の兵舎として利用されるという意図があったと考えられています。そのため、長泰寺の檀家には尾張藩に関係する武士が多くいました。

幕末には、十五代将軍徳川慶喜に随行した剣豪・松岡萬や、勝海舟と共に咸臨丸でアメリカに渡った森田清行など、歴史に名を残す人物たちが長泰寺に眠っています。また、武田家の旧臣である武川氏の墓所もここにあります。武川氏は、武田家一族の時信が武川と称したことに始まる家系です。

明治時代に入り、尾張藩の屋敷跡が士官学校になった際、近隣の寺院は杉並区に移転しましたが、長泰寺は現在の場所にとどまりました。しかし、昭和20年の東京大空襲で長泰寺は焼失。その後、再建され、昭和47年には本堂や庫裡が鉄筋コンクリート造りの現代的な建物に生まれ変わりました。こうして、長泰寺は歴史を刻みながらも、都市の寺院として新たな姿を見せています。

現在

現在、長泰寺は都心にありながらも、静かな環境を保ち、多くの人々に心の安らぎを与えています。過去の歴史を継承しつつ、現代社会に合わせた寺院運営を行っています。都市型寺院として、人々の生活に寄り添い、地域社会に貢献しています。

外部リンク

長泰寺 - 曹洞禅ナビ: http://www.sotozen-navi.com/detail/index_130141.html
彩石>長泰寺 市ヶ谷 坂の上 堂内廟: https://saiseki.net/special-sakanoue/

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