長谷部恭男

長谷部恭男について

長谷部恭男（はせべやすお）は、1956年10月22日に広島県で生まれた日本の法学者です。憲法学と公法学を専門とし、現在は早稲田大学法学学術院および大学院法務研究科で教授を務めています。また、彼は東京大学の名誉教授でもあり、日本公法学会の理事長、国際憲法学会（IACL）の副会長を歴任しています。

人物背景

広島市中区堺町出身の長谷部氏は、同じく法学者の妻、長谷部由起子と共に学問の道を歩んでいます。彼は「立憲デモクラシーの会」の呼びかけ人であり、国民安保法制懇のメンバーでもあります。これらの活動を通じて、憲法と民主主義に関する議論に積極的に参加してきました。

学歴と経歴

彼は1975年に広島大学附属高校を卒業した後、1979年に東京大学法学部を卒業しました。その後、東京大学法学部の助手としてキャリアをスタートさせ、その後、学習院大学法学部に専任講師として就任し、教授に昇進しました。1993年には東京大学大学院法学政治学研究科に転籍し、1995年から2014年まで同大学院で教授として教育に尽力しました。2014年4月からは早稲田大学で教授を務めています。

また、イギリスのロンドン大学やアメリカのニューヨーク大学で客員研究員・教授としても活動しており、国際的視野の中で法学を探求しています。

社会的な貢献

長谷部氏は法科大学院協会の理事や朝日新聞社の報道と人権委員会の委員など、さまざまな委員会でもその知識と経験を活かしています。また、デジタル時代におけるメディアや通信法の整備に参加し、情報社会においても貴重な意見を提供しています。

憲法に対する考え

特に彼は集団的自衛権の行使について、憲法違反と考えており、衆議院憲法審査会での参考人としての発言では、「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない」と強く反対の意を示しています。この発言は彼の信念を表すものであり、憲法学者としての立場を明確にしています。

出版業績

長谷部恭男は多くの著作を通じて憲法学の発展に寄与してきました。代表的な著書には『憲法』や『権力への懐疑――憲法学のメタ理論』などがあり、これらは日本の憲法学の重要な資料として広く用いられています。また、多くの共著や編著も手がけており、憲法に関する幅広いテーマを扱っています。

司書としての役割も持つ彼は、法学だけでなく、今後の日本における憲法と民主主義の未来についても積極的に取り組んでいく姿勢を示しています。

まとめ

長谷部恭男は、憲法の専門家として多大なる影響を与え続ける法学者であり、その研究と教育活動は今後ますます重要となるでしょう。

もう一度検索