長野直樹

長野 直樹

長野 直樹（ちょうの なおき）は、1989年1月9日に兵庫県神戸市で生まれた日本のラグビーユニオン選手です。主なポジションはウィング（WTB）とフルバック（FB）。スピーディーなプレースタイルが特徴で、長年にわたり日本のトップリーグで活躍しました。身長は174cm、体重は82kg（2016年現在）。「ちょーさん」の愛称で親しまれています。

異色のキャリアスタート

長野選手のスポーツキャリアは、ラグビーではなく陸上競技から始まりました。中学2年生の時には、ジュニアオリンピック男子100メートル競走で優勝するなど、短距離走者として将来を嘱望される存在でした。ラグビーを始めたのは高校に入学してからという、比較的遅いスタートでした。この陸上競技で培った高いレベルでのスピードとアジリティが、その後のラグビーキャリアにおける最大の武器となります。

アマチュア時代の飛躍

兵庫県の関西学院高等部でラグビーを始めると、その才能はすぐに開花。高校3年次には、2006年度の高校日本代表メンバーに選出されるほどに成長しました。高等部卒業後は、同系列の関西学院大学へ進学。大学でもラグビー部で中心選手として活躍し、特に1年生だった2007年には、当時としては史上最年少となる18歳4ヶ月で7人制日本代表に選ばれるという快挙を成し遂げました。大学4年次の2010年には、チームを率いる副将を務めるなど、精神的にもチームを支える存在となりました。

プロキャリアと代表活動

2011年に関西学院大学を卒業した長野選手は、日本のトップリーグに所属する強豪、サントリーサンゴリアスに加入しました。入団後、着実に経験を積み、2013年8月30日に行われたジャパンラグビートップリーグの開幕戦、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦で公式戦初出場を先発メンバーとして飾りました。サントリーサンゴリアスでは、持ち前のスピードと状況判断能力を活かし、トライゲッターとして、また最終ラインの守備者として貢献しました。

国際舞台では、前述の7人制日本代表やU20日本代表でのプレー経験に加え、15人制の日本代表としてもキャップを獲得しています（キャップ数は6）。スピードを最大限に活かしたランニングスキルと、瞬時の判断でスペースを見つけ出す能力は、日本のラグビー界において貴重な存在でした。大学時代の同級生には、後に同じくトップレベルで活躍する緑川昌樹選手などがいます。

陸上競技で培った非凡なスピードをラグビーに転換し、異色の経歴ながらも日本代表にまで駆け上がった長野選手のキャリアは、多くの選手にとって示唆に富むものでしょう。

関連情報

出身地：兵庫県神戸市
所属チーム（過去）：関西学院高等部、関西学院大学ラグビー部、サントリーサンゴリアス
主なポジション：ウィング（WTB）、フルバック（FB）
代表歴：7人制日本代表、U20日本代表、日本代表（キャップ6）
* 同級生：緑川昌樹（関西学院大学）

（本稿は主に2016年頃までの活動に基づき記述されています。）

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