長野県文化振興事業団

一般財団法人長野県文化振興事業団

一般財団法人長野県文化振興事業団は、長野県が100%出資する法人であり、県の文化施設管理運営を目的として1979年に設立されました。事業団は、県の行政の一部を担う外郭団体として、県からの人材や資金提供を受けながら運営されています。2014年1月からは、元文化庁長官の近藤誠一が理事長を務めています。

設立の背景と経緯

2003年、長野県が組織した「県出資等外郭団体見直し専門委員会」は、指定管理者制度の導入により、事業団に限定して施設の管理運営を委託する必要はないとして、事業団の廃止を提言しました。しかし、この提言に対して、県民からは施設の利用における舞台専門職員によるきめ細かな助言やサービスを求める声が多数寄せられ、事業団の存続を求める意見が多くありました。

これらの意見を踏まえ、事業団がこれまで培ってきた文化行政における独自のノウハウが認められ、2004年には廃止対象から県が関与を見直す存続団体へと転換しました。

指定管理業務と専門性

2006年当初、信濃美術館を除き、ホクト文化ホールなどの指定管理業務は公募で行われていました。キッセイ文化ホールと佐久創造館の2館については、競争の結果指定から外れる時期もありましたが、2009年にはキッセイ文化ホールの指定を再度取得しています。

事業団は、これまで有期雇用職員を主体とすることで人件費を抑制し、指定管理者制度に対応してきました。しかし、舞台制作業務の専門的なノウハウや芸術的な専門性を蓄積するためには、長期的な人材育成が不可欠であるという認識を持つようになりました。

人材育成と組織力強化

長野県は、事業団の専門性に着目し、2015年からは飯田創造館を除き、3つの文化会館の指定管理を非公募としました。さらに、事業団は平成31年3月に行動計画および人材育成計画を策定し、組織力の強化を進めています。

管理施設

現在、一般財団法人長野県文化振興事業団は、以下の施設を管理しています。

長野県県民文化会館（ホクト文化ホール）
長野県伊那文化会館
長野県松本文化会館（キッセイ文化ホール、2009年4月以降）
長野県立美術館
長野県飯田創造館
長野県埋蔵文化財センター

外部リンク

一般財団法人長野県文化振興事業団
長野県出資等外郭団体の事業実施状況等の評価について - 長野県
* 財政的援助団体等の監査 - 長野県

もう一度検索