長野県波田学院
長野県波田学院について
長野県波田学院は、長野県松本市波田に位置する県立の児童自立支援組織です。この施設は、児童福祉施設としての側面と、教育機関としての側面を併せ持っています。
概要
波田学院は、生活指導を必要とする児童に対し、自立に向けた生活の立て直しを支援することを目的としています。入所する児童は、小学生と中学生で、学院内で正規の学校教育を受けることができます。重要な点として、この施設は問題行動を起こした児童への懲罰機関ではなく、児童本人、保護者、児童相談所が十分に相談し、本人が納得した上で入所が決まります。高校への進学もサポートされています。
施設の敷地面積は7万4000平方メートルと広大で、本館、寮舎、体育館などが整備されています。
業務内容
波田学院では、入所した児童一人ひとりの状況に合わせて、個別の指導計画を立て、自立に向けた支援を行います。また、退所後の相談や援助も行っています。施設では小舎交代勤務制を採用しており、4つの寮に分かれて、児童と寮職員が共に生活し、家庭的な環境を築いています。
組織と職員
寮の職員は、児童自立支援専門員と児童生活支援員で構成されています。これらの職員は、児童福祉法施行令と児童福祉施設最低基準に基づいた資格を持っています。施設は、入所児童の権利擁護を重視しており、児童や保護者の不満や不安に対しては、積極的に解決に取り組む姿勢を持っています。
内部の生活
学院内には、3つの独立した家屋（寮）があり、それぞれに必要な設備が整っています。寮生活では、男女別、年齢別の縦割りでグループ分けを行い、交代制の職員が共に生活します。食事は、栄養士が作成した献立に基づき、学院内で調理され、温かい状態で各寮に届けられます。平日の昼食は、児童、教職員、寮職員が一堂に会し、食堂で共に食事をします。それ以外の食事は、児童と寮職員が各寮単位で、家庭的な雰囲気の中でとります。
保護者の負担
保護者は、所得に応じて定められた入所負担金を納付する必要があります。入所児童の生活、教育、医療など基本的な費用は公費で賄われます。
沿革
波田学院は、1909年に「県立海津学舎」として長野市松代町に創設されたのが始まりです。その後、1920年に波多村（当時）に分院が設置され、1921年に「波多学院」と改称されました。1923年に海津学舎が廃止されたことで本院となり、1933年に現在の「波田学院」と改称されました。施設は、時代に合わせて改築や増築を繰り返し、1998年には児童福祉法改正に伴い、教護施設から児童自立支援組織へと移行しました。2000年には、波田学院内に波田小学校松原分室と波田中学校松原分校が開校しました。
交通アクセス
アルピコ交通上高地線の下島駅から徒歩約4分。
周辺施設
参考文献
外部リンク
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