門真国際映画祭

門真国際映画祭

門真国際映画祭（かどまこくさいえいがさい、英: Kadoma International Film Festival、略称: KIFF）は、日本の大阪府門真市を舞台に開催される、国際色豊かな映画祭です。

この映画祭は、門真フィルムコミッションが企画・運営を手がけています。世界中から幅広いジャンルの映像作品を公募し、優れた作品には最優秀作品賞などが贈られます。また、大阪府知事賞や門真市長賞といった自治体からの賞に加え、最優秀主演男優賞や最優秀主演女優賞といった個人賞も設けられているのが特徴です。映画祭のクライマックスとして開催される授賞式は、大きな特色の一つと言えます。

門真国際映画祭は、将来を担う映画監督をはじめとする映像クリエイターの育成を重要な目標として掲げています。映画だけでなく、ダンス映像部門や舞台映像部門も設けられており、映像作品全般への関心を広げ、新たなファン層を開拓することを目指しています。同時に、映画祭の開催を通じて、開催地である門真地域の活性化に貢献することも大きな目的としています。

国際的な連携も積極的に行われています。海外のフィルムフェスティバルと提携を結んでおり、門真国際映画祭で入選した作品は、提携先の各国のプロデューサーに送られます。そこで選ばれた作品は、ワシントンD.C.、ヒューストン、ボストン、サンフランシスコなど、アメリカ合衆国の主要都市で開催される映画祭で招待作品として上映される機会を得られます。

映画祭の運営面でも高い評価を得ています。運営事務局の代表である奈須崇氏は、その運営実績が認められ、内閣府後援の地域活性化事業である「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」において、2018年度の「政策奨励賞」を受賞しています。

また、デザイン面での功績も特筆されます。運営事務局メンバーの小宮さえこ氏がデザインした「門真国際映画祭2020」の公式ポスターは、世界の優秀作品10作に選出された後、「Best Film Festival Poster of 2020」として80カ国からの投票を経て、2020年度における全世界の映画祭ポスターの中で世界一に輝きました。この業績に対し、小宮氏は和泉市の市長から賞詞を授与されています。

地域におけるユニークな取り組みとしては、2021年度から京阪本線と大阪モノレールの高架下オープンスペースに「門真市駅高架下シアター」と名付けられた仮設の野外映画館を設置しています。ここでは、門真国際映画祭の受賞作品だけでなく、商業映画なども上映され、市民が気軽に映画を鑑賞できる機会を提供しています。この取り組みは、地域における先駆的で特色ある事例として、大阪府の公式サイトでも紹介されています。

さらに、J:COM社との業務提携も結んでいます。映画祭終了後には、「門真国際映画祭セレクション」という特別番組が制作され、数日間にわたり週末のゴールデンタイムなどで放送されています。この特番では、日本最大のケーブルテレビ事業者であるJ:COMの放送枠を利用し、門真国際映画祭の入選作品の中から特に選ばれた作品を、ダイジェストではなく作品そのものを編集することなく放送することで、より多くの人々に鑑賞機会を提供しています。

コンペティション部門は多岐にわたります。海外作品部門、国内長編映画、中編映画、短編映画の部門に加え、ダンス映像コンペティション部門、舞台映像コンペティション部門、観光映像部門などが設けられています。

授与される主な賞には、最優秀作品賞、大阪府知事賞、門真市長賞、最優秀Adobe賞、最優秀J:COM賞のほか、最優秀主演男優賞・女優賞、最優秀助演男優賞・女優賞といった個人賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀特殊効果賞、審査員特別賞などがあります。

本映画祭は、内閣府、大阪府、門真市、門真市教育委員会などの後援を得て運営されています。

門真国際映画祭は、地域に根ざしつつ、国際的な視野を持ち、未来の映像文化を育むことを目指す、特色ある映画祭です。

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