間宮龍真

間宮龍真（まみや たつま）は、1882年（明治15年）4月2日に生まれ、没年は不詳の日本の内務官僚です。東京市麻布区長を務めた人物として知られています。

生い立ちと初期のキャリア

間宮龍真は、島根県松江市で佐々木龍夫の五男として誕生しました。その後、間宮興孝の養子となり、間宮家を継ぎました。1907年（明治40年）には東京外国語学校を卒業し、学問の道を歩み始めます。卒業後は長崎高等商業学校で助教授として教鞭を執り、後進の育成に尽力しました。

内務官僚としての活躍

1914年（大正3年）11月、間宮は文官高等試験行政科試験に合格し、官僚としてのキャリアをスタートさせます。1917年（大正6年）には内務省に入省し、埼玉県属として地方行政に携わることになります。その後、南埼玉郡長、島根県飯石郡長、同理事官、島根県学務部長、埼玉県学務部長といった要職を歴任し、地方行政の現場で豊富な経験を積みました。1931年（昭和6年）には大分県警察部長に就任し、治安維持にも貢献しました。

東京市での活動

内務省を退官後、間宮は東京市に活動の場を移します。教育局庶務課長、同社会教育課長を歴任し、教育行政に携わりました。1937年（昭和12年）には麻布区長に就任し、区政のトップとして区民のために尽力しました。彼の行政手腕は、東京市においても高く評価されました。

退官後の活動

麻布区長を退任後、間宮は実業界でも活躍しました。1940年（昭和15年）からは東京鍛造工業組合専務理事を務め、業界の発展に貢献しました。このように、間宮は官僚としてだけでなく、実業家としてもその手腕を発揮し、多方面で社会に貢献しました。

まとめ

間宮龍真は、地方官から東京市の要職を歴任し、退官後も実業界で活躍した人物です。彼の足跡をたどることで、当時の官僚制度や社会情勢を深く理解することができます。彼の生涯は、激動の時代を生き抜いた一人の官僚の姿を象徴しており、現代を生きる私たちにとっても多くの示唆を与えてくれます。

参考文献

秦郁彦編『日本官僚制総合事典1868-2000』第2版、東京大学出版会、2007年。
人事興信所編『人事興信録 第14版（下）』人事興信所、1943年。
人事興信所編『人事興信録 第9版』人事興信所、1931年。
島洋之助編『人材・島根』島根文化社、1938年。

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