関城 (常陸国)

関城（せきじょう）

関城は、現在の茨城県筑西市関館に位置していた日本の城で、国の史跡に指定されています。この城は、鎌倉時代に結城氏の一族である藤姓関氏によって築かれた平城です。

歴史

南北朝時代に入ると、関城は歴史の表舞台に登場します。当時の城主であった関宗祐・宗政親子は南朝方に属していましたが、1341年、小田治久の離反によって小田城を追われた北畠親房がこの関城に逃げ込みました。これにより、関城は近隣の大宝城とともに北朝方の標的となり、激しい戦いの舞台となります。

1341年から2年にわたる戦いの末、1343年11月11日、北朝側からの総攻撃を受け、関城は翌日陥落しました。この戦いで関宗祐・宗政親子は討ち死にし、北畠親房は辛うじて脱出に成功しました（関城・大宝城の戦い）。

この戦いの最中に、北畠親房が白河城の結城親朝に送ったとされる『関城書』は、歴史的にも重要な文献として知られています。

関城は、その歴史的価値から、現在では国の史跡として指定され、当時の姿を今に伝えています。

参考文献

吾妻建治「関城」（『国史大辞典 8』吉川弘文館、1987年）ISBN 978-4-642-00508-1
堤禎子「関城」（『日本史大事典 4』平凡社、1993年）ISBN 978-4-582-13104-8
* 糸賀茂男「関城」（『日本歴史大事典 2』小学館、2000年）ISBN 978-4-09-523002-3

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