関屋悌蔵

関屋悌蔵の生涯と業績

関屋悌蔵（せきや ていぞう）は、1896年3月2日に長野県で生まれました。彼は関屋生三の五男として家族の中で育ち、学問にも励んできました。東京府立一中や第一高等学校を卒業後、1921年に東京帝国大学法学部独法科を修了しました。この経歴を背景に、彼は南満州鉄道に入社し、経理部や社長室での勤務を経て、その後さまざまなポジションに就きます。

1927年に欧米へ留学した後、帰国した関屋は南満州鉄道の計画部に配属され、遼陽地方事務所や安東地方事務所、さらに奉天地方事務所での役職を経て、1937年には満州国に移ります。彼の経歴はただの企業戦士にとどまらず、政治や行政の世界でも活躍することになります。新京特別市の副市長に任命された彼は、1941年からは満州国駐華大使館の参事官として活動し、1943年6月には満州国の国務院民生部の次長に就任しました。さらに組織の改編に伴い、1945年3月から国務院の厚生部次長を務めましたが、満州国崩壊の影響でその職を離れざるを得ませんでした。

政治活動も行った関屋は1959年に行われた第5回参議院議員通常選挙において、自由民主党から全国区で候補として立候補しましたが、結果としては落選に終わります。彼の政治的キャリアには限界を感じさせる出来事となりました。

晩年は東京都港区で過ごしていましたが、1978年9月6日に急性心不全のため亡くなりました。享年82歳で、告別式は同じ月の8日にカトリック田園都市教会で執り行われました。

人物像

関屋は宗教として禅宗を信仰し、趣味として郊外散歩や打球、乗馬を楽しむ人物でした。これらの趣味は、彼の人生観の一部として、ストレス解消やリフレッシュの時間を提供していたのかもしれません。

家族

彼の家族についても触れておきたいと思います。妻の捷子は山形県出身で陸軍少将の岩井勘六の次女でした。その後、彼らの家庭には三人の子供が生まれます。長女の英子は1929年1月生まれ、長男の公輔が1932年3月生まれ、次男の東輔は1934年12月に生まれました。このように、彼は家庭を持ちながら公私にわたって多忙な日々を送っていたことが伺えます。

まとめ

関屋悌蔵は、その経歴を通じて南満州鉄道と満州国の両方において、重要な役割を果たしました。その職業人生は日本の近代史の中で、特に戦前の社会と政治の変遷を反映したものとなっています。彼の業績や生涯は、今後も研究や考察の対象であり続けることでしょう。

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