関根愛子

関根愛子：日本の会計業界をリードした女性リーダー

関根愛子氏は、1958年東京都生まれの日本の公認会計士です。日本の会計業界において、女性初の日本公認会計士協会会長という歴史的な偉業を成し遂げた人物として知られています。その経歴と功績は、日本の会計業界、ひいてはビジネス界全体に大きな影響を与えました。

学歴・キャリア

東京都立青山高等学校卒業後、関根氏は早稲田大学理工学部数学科に進学。数学の厳密な論理的思考力を身につけました。卒業後は外資系銀行でキャリアをスタートさせ、国際的な金融業務の経験を積みます。その後、1985年に青山監査法人（現PwCあらた有限責任監査法人）に入所し、公認会計士としての道を歩み始めます。1989年には公認会計士登録を完了。着実にキャリアを重ね、2001年には青山監査法人の代表社員に就任。2006年にはPwCあらた有限責任監査法人のパートナーとなり、企業の会計監査において中心的な役割を担いました。

日本公認会計士協会会長時代

2007年、関根氏は日本公認会計士協会常務理事に就任。2010年には副会長に昇格し、組織運営に深く関与しました。そして2016年、ついに女性として初めて日本公認会計士協会会長に就任します。これは、日本の会計業界における大きな転換点となりました。

会長就任会見では、当時問題となっていた大企業における会計不祥事への対応として、公認会計士の信頼回復に向けた強い決意を表明。同時に、公認会計士試験の受験者数減少への対策や、女性公認会計士の増加など、業界全体の活性化にも積極的に取り組む姿勢を示しました。会長在任中は、これらの課題解決に向けて精力的に活動を展開し、日本の会計業界の健全な発展に貢献しました。2019年に会長を退任。

会長退任後

会長退任後も、関根氏の活躍は止まりません。2020年6月には、住友理工、IHI、オリックスの社外監査役、そして早稲田大学商学学術院教授（任期付）に就任。企業経営への深い知識と経験を活かし、企業のガバナンス強化に貢献しています。2021年9月には原子力損害賠償・廃炉等支援機構監事に就任し、社会貢献にも積極的に取り組んでいます。2023年6月には地域経済活性化支援機構社外監査役に、そして2024年6月には日本製鉄社外取締役に就任するなど、その活動は多岐にわたっています。

まとめ

関根愛子氏は、数学のバックグラウンドを活かし、会計のプロフェッショナルとして、監査法人、日本公認会計士協会、そして複数の企業で要職を歴任。その経歴は、女性が活躍できる場を広げる大きな一歩となりました。会長在任中の取り組みや、現在も続く多様な活動は、日本の会計業界、ひいては社会全体に大きな影響を与え続けています。関根氏の今後の活躍にも期待が高まります。

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