闇将軍

闇将軍（やみしょうぐん）とは

「闇将軍」とは、政治の表舞台には立たないものの、その裏で権力を握り、実質的に支配を行う人物を指す言葉です。表向きには有名な政治家やリーダーよりも、影響力を行使することが多く、組織や政界の動きを築く重要な役割を果たします。日本の近現代政治においても、このような存在はいくつか知られています。

田中角栄

1974年に首相の座から辞任した田中角栄は、日本の政治において「闇将軍」の典型的な例とされています。辞任後も彼は強い影響力を持ち続け、三木武夫政権の時代でもその派閥は最大勢力を誇りました。田中の権力は、1985年に彼が逝去するまで衰えることがなく、特に1976年に発生したロッキード事件によって起訴されたにもかかわらず、彼は反田中派を抑え込み、数々の内閣を形成しました。彼の存在は、政治の実態を深く知る上で欠かせない存在であり、田中の功罪は2023年に演劇として上演され、紀伊国屋演劇賞を受賞しました。

小沢一郎

次に、小沢一郎も「闇将軍」として知られています。小沢は、民主党の幹事長として裏から政界を動かしてきた人物であり、田中角栄以来の影響力の強い存在とされています。鳩山由紀夫政権時代、小沢は実質的に政権を支配していたとの見解があり、鳩山首相がリーダーシップを発揮できなかったのは、小沢の影響を気にしていたからだとも言われています。このような状況から、小沢は「The NIGHT」でも闇将軍と表現されています。

安倍晋三

安倍晋三が首相を辞任した後、「闇将軍」となる可能性が指摘されました。特に、2021年の自民党総裁選では、彼が裏で党役員人事や組閣を操作し、実質的な権力を維持していたとされています。この選挙では岸田文雄は勝者になりえない状況だったが、安倍は岸田を勝利に導くよう操作を行ったと言われます。こうして安倍が作り上げた岸田政権の背後には、安倍の影響力が色濃く残っていると見られています。

まとめ

「闇将軍」とされる人物たちは、その影響力で日本の政治の裏側を動かしてきました。田中角栄、小沢一郎、安倍晋三の三人は、それぞれの時代において、表には見えないが確固たる権力を持ち続けた象徴的な存在です。これらの実例を通じて、我々は日本の政治の隠れた側面を理解することができるでしょう。

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