阿部謙作

阿部謙作：安定感と正確性で彩られたサッカー人生

阿部謙作氏は、1980年神奈川県生まれの元プロサッカー選手であり、現在はサッカー指導者として活躍しています。10歳からサッカーを始め、16歳でプロを志したという阿部氏は、東海大学第一高等学校（現東海大学付属静岡翔洋高等学校）、筑波大学を経て、2003年にヴァンフォーレ甲府へ入団。

甲府では、華麗なスーパーセーブというよりは、正確な判断とミスが少ない安定したプレー、そして正確で素早いスローイングが持ち味でした。当時の監督、松永英機氏の下で、ベテランGKである鶴田達也氏からレギュラーの座を奪取。その安定した守備はチームに貢献し、J1昇格に大きく貢献しました。

2005年、松永監督がヴィッセル神戸に移籍したことに伴い、阿部氏も期限付き移籍で神戸へ。しかし、リーグ戦出場は叶わずナビスコカップに1試合出場したのみで、松永監督の解任に伴いシーズン途中で甲府へ復帰しました。

復帰後の甲府は守備に課題を抱えており、低迷していました。阿部氏は再びレギュラーの座を獲得すると、優れたコーチング能力でチームの守備を強化。その貢献は、チームのJ1残留にも繋がりました。

2006年には、浦和レッドダイヤモンズ戦でワシントン選手のPKを2本連続でストップする偉業を達成。これはJリーグタイ記録となる快挙でした。しかし、2007年シーズン途中に負傷をきっかけに調子を落とし、ポジションを奪われる事態に。その後も、レンタル移籍選手とのポジション争いを繰り広げ、2009年には、チームが昇格争いを繰り広げる中で、負傷した荻晃太選手に代わって出場機会を得ましたが、思うような活躍ができず、シーズン終了後に現役を引退しました。

阿部氏は、現役引退後は教員として藤枝明誠高等学校に赴任。その後、東京国際大学、藤枝明誠SCなどを経て、2023年には藤枝MYFCのGKコーチに就任。指導者として新たなキャリアを歩み始めています。

阿部謙作氏のサッカー人生は、派手さはないものの、安定感と正確性、そして持ち前のコーチング能力によって支えられていました。選手時代から培ってきた経験と知識を活かし、指導者として更なる活躍が期待されます。 その正確なパスと安定したプレー、そして献身的なプレーは多くのファンを魅了しました。 指導者としての彼の今後の活躍にも期待が高まります。

所属クラブ
東海大学第一高等学校（現東海大学付属静岡翔洋高等学校）
筑波大学
ヴァンフォーレ甲府 (2003年 - 2009年)
ヴィッセル神戸 (2005年 - 同年8月、期限付き移籍)

指導歴
藤枝明誠高校サッカー部
東京国際大学
藤枝明誠SC
藤枝MYFC GKコーチ (2023年 - )

主な記録
Jリーグ初出場：2003年3月15日 J2 第1節 対サガン鳥栖戦
2006年 浦和レッドダイヤモンズ戦：1試合でワシントン選手のPK2本をセーブ（Jリーグタイ記録）
* 2005年 J1・J2入れ替え戦出場

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