陳海沫

陳海沫（ちん はいも）

1979年2月13日、中国の上海に生まれた陳海沫は、身長193cm、体重80kgの体格を持つ元プロバスケットボール選手です。主にスモールフォワードのポジションで活躍しました。

バスケットボールとの出会いは比較的遅く、上海市南洋模范中学校に在学中の14歳の時でした。その後、バスケットボール選手としての道を本格的に歩むため、日本の北陸高校へのバスケットボール留学を決意し、来日を果たします。高校卒業後は、大東文化大学に進学。大学バスケットボール界でその才能を開花させ、全国レベルの大会でも目覚ましい活躍を見せました。

大学を卒業後、すぐにプロの道へ進んだわけではなく、日本クラブバスケットボール連盟に所属する鹿児島教員クラブでプレーを続けました。この期間を経て、2004年6月16日付けで日本国籍を取得するという大きな転機を迎えます。

日本国籍取得と同年の2004年、彼はプロバスケットボール選手として新たな一歩を踏み出します。当時、日本バスケットボールリーグ（JBL）に所属していたオーエスジーフェニックス（現在の三遠ネオフェニックス）に、日本人選手として入団しました。オーエスジーではチームの中心選手として貢献し、その活躍が認められてリーグのオールスターメンバーにも選出されるなど、チームの躍進に大きく寄与しました。

2008-2009シーズンに向けて、陳海沫はbjリーグに新規参入する浜松・東三河フェニックスへ移籍することが決定します。これは、エクスパンションドラフトにおけるプロテクト選手に指名されたことによるものです。この移籍は、日本国籍を保有する選手としてはbjリーグ史上初めての中国出身選手となるという意味でも注目されました。浜松では、後にチームメイトとなる身長236cmの孫明明も在籍しており、異色の経歴を持つ選手同士がチームを支えました。

浜松でプレーした2008-2009シーズンのオフ、彼は大阪エヴェッサへの移籍を選択します。bjリーグ内でチームを移り、新たな環境で挑戦を続けました。そして、2010年のオフには、ライジング福岡へと移籍。キャリアの終盤にかけても、日本のプロバスケットボールリーグの舞台でプレーを続けました。

陳海沫は、中国から日本へ渡り、大学バスケットボール、そしてプロリーグへとステップアップし、日本国籍を取得してキャリアを築いた稀有な存在です。彼の経歴は、国際的な背景を持つ選手が日本のバスケットボール界で活躍する道を切り開いた事例の一つと言えるでしょう。

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