陸海空軍軍官士官服役条例

陸海空軍軍官士官服役条例について

陸海空軍軍官士官服役条例は、中華民国国軍における徴兵及び志願兵の事務管理を規定する重要な法律です。中華民国憲法と兵役法を根拠とし、1995年5月11日に制定、2002年6月5日に修正されました。本条例は、1959年に施行された「陸海空軍軍官服役条例」と「陸海空軍士官服役条例」を前身とし、1988年にこれらの条例が廃止された後に制定されました。

総則

兵役法では、徴兵を基本とし、志願兵はそれを補完する制度と位置づけられています。本条例の総則では、この兵役法に基づき、中華民国国軍の三軍軍官・士官の現役及び予備役に関する規定が定められています。志願兵による軍士官は「常備軍官」または「常備士官」と称され、徴兵によって採用された軍士官は「予備軍官」または「予備士官」と規定されます。軍職の解除は、その時期により兵役停止、除隊、召集解除、禁役、退役などに区分されます。一般的には、除隊以前を現役、現役と退役の間を予備役と称します（特殊な場合を除く）。

年齢規定

本条例では、現役軍士官の年齢上限と退役年齢が定められています。

除隊年齢

• - 下士・中士・上士：50歳
• - 士官長：58歳
• - 尉官：50歳
• - 校官：58歳
• - 少将：60歳
• - 中将：65歳
• - 上将：70歳

特例として、中華民国国軍最高位である一級上将には、年齢制限が設けられていません。

現役年齢制限

• - 士官：50歳
• - 少尉から中尉：在職10年
• - 上尉：在職15年
• - 少校：在職20年
• - 中校：在職24年
• - 上校：在職28年
• - 少将：57歳
• - 中将：60歳
• - 上将：64歳

軍官の退役は、年齢と在職期間のいずれかの条件に達した場合に発生します。一級上将には年齢及び在職期間の制限がなく、終身在職が可能です。ただし、「陸海空軍軍官士官服役条例部分条文修正草案」により、一級上将の終身在職規定は削除され、将来的に68歳が定年となる予定です。

軍士官服役資格

1970年代以前の旧服役条例では、予備役軍官は大学卒業生を主要な兵源としており、大学以上の学歴を持つ者はほぼ予備軍官となることができました。しかし、国防政策が大陸反攻から専守防衛に転換したことや、それに伴う兵力構成の調整が必要となったため、1970年と1974年に修正が行われ、予備軍官の数が大幅に削減されました。現在では、予備軍官の資格は専科（短大）以上の学歴を有する者と規定され、その他の優遇措置は廃止されています。予備士官の資格は高校以上の学歴と規定され、同様に優遇措置は廃止されています。

一方、志願兵による常備軍士官の資格は、「適齢男子または現役、後備士官、兵士で、軍事学校または国内外の同等の学校で常備軍官教育を修了し、採用された者」と規定されています。

福利厚生

本条例と旧条例では、福利厚生面で大きな差異があります。戦士授田証などの福利厚生が廃止され、退職金や恩給などの受給資格や詳細に関しても大幅な変更が加えられました。

関連法規

• - 台湾内政部兵役内政概要
• - 『兵役法』
• - 『陸海空軍軍官士官服役条例』
• - 『陸海空軍軍官士官志願留営入営甄選服役規則』

外部リンク

• - 自由時報『一級上将 不再終身役』

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