障子紙

障子紙についての詳細

障子紙（しょうじがみ）は、日本において特に重要な家庭用品の一つです。この紙は、家庭用品品質表示法に基づき、規格や品質が定められており、品質基準に則った商品が流通しています。我が国では、障子を通じて室内に光を取り込む役割を果たすため、透光性が高いこと、破れにくさ、そして価格の手頃さが求められます。

美濃雑紙の役割

障子紙としての代表例である美濃雑紙は、明障子の作成に利用されます。この美濃雑紙は、薄くて明るい光を通す特性を持っていますが、同時に十分な強度を保つ必要があります。壇紙や奉書紙、鳥の子紙などは、障子紙には適さないため、代わりに雑紙や中折紙といった用途の広い紙が使われます。特に美濃雑紙は、その多用途性から広く流通し、明障子の中心的存在となっています。

書院紙の発展

明障子は、書院造り様式と深い関わりがあります。書院に用いられる障子が「書院の明障子」と呼ばれることから、使用される紙が書院紙と名付けられるようになりました。日本各地で障子の格子の寸法は異なっており、書院紙は、それぞれの地域の特性に合わせて作られ、主にその地域で消費されています。特に、甲斐の市川三郷町で生産される市川和紙は現在、全日本の障子紙市場の40％を供給しており、国内最大の生産地として知られています。

美濃書院紙の特性

美濃書院紙は、特に良質な障子紙として認識されています。「和漢三才図会」には、濃州寺尾で製造された美濃書院紙が記載されており、書籍の写しや手紙の包装、障子や灯籠に利用されていると述べられています。また、産地に応じて異なる格子幅に合わせた書院紙が作成されており、この伝統は現在も引き継がれています。

模様入り障子紙の種類

障子紙の中には、透かし模様が施された紋書院紙も存在します。18世紀にこの種の紙が製造され、美濃や筑後柳川、肥後などで多くの種類が作り出されました。美濃の紋書院紙は、鹿子（かのこ）模様や七宝模様といった美しいデザインが特徴で、行灯や灯籠などにも使用されています。

まとめ

障子紙は、日本の伝統文化の中で重要な位置を占めており、美濃雑紙や書院紙など、その種類や用途に応じたものが多く存在します。それぞれの地域での異なる特性が反映され、今日に至るまで贅沢な紙が生み出されてきました。これにより、今なお私たちの生活に光を取り入れつつ、文化的な価値を持つ製品として愛され続けています。

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