障害者控除

障害者控除について

障害者控除（しょうがいしゃこうじょ）とは、障害者を対象にした税金控除制度で、日本では障害者自身とその家族の税負担軽減を図るものです。この制度により、納税者が障害を抱えている場合、あるいは障害者を扶養している場合に、一定額の控除が受けられます。

所得税と住民税の障害者控除

所得税と個人住民税において、障害者控除が適用されます。具体的には、納税者自身が障害者である場合に加えて、障害者である配偶者や扶養親族がいる場合も控除が受けられます。控除の金額は、一般の障害者が27万円、特別障害者は40万円、同居特別障害者の場合は75万円の控除が受けられます。住民税については、一般の障害者は26万円、特別障害者は30万円、同居特別障害者は53万円の控除があります。

控除額の詳細

• - 所得税

- 障害者：27万円
- 特別障害者：40万円
- 同居特別障害者：75万円

• - 住民税

- 障害者：26万円
- 特別障害者：30万円
- 同居特別障害者：53万円

相続税における障害者控除

相続税に関しても障害者控除が設けられています。この控除は、障害者である納税者が法定相続人となる場合に適用されます。また、年齢制限（85歳未満）や居住要件がある点に注意が必要です。控除額は1年あたり10万円、特別障害者については20万円です。2014年12月以前の相続に対しては、控除額が異なるため規定を確認しましょう。

控除額の詳細

• - 相続税

- 85歳未満・1年につき：10万円
- 特別障害者：20万円
- 2014年12月以前の相続：6万円
- 特別障害者：12万円

障害者の範囲

この控除が適用される障害者の範囲は広いです。身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳が交付されている人がその対象ですが、特に重度の障害者（1級または2級）に該当する方が含まれます。また、公的機関による知的障害の認定を受けた人や、長期間にわたって寝たきりである高齢者も障害者控除の対象となります。

その他の税制上の特別措置

障害者に関連する他の税制上の特別措置も存在します。例えば、特定障害者に対する贈与税の非課税措置や心身障害者扶養共済制度に基づく給付金の非課税などがあります。また、障害者を対象とした年金については非課税となる場合が多く、消費税についても身体障害者用物品の購入時に非課税となる制度があります。他にも自動車税の減免など、多くの措置が整備されています。

結論

障害者控除は、障害者だけでなくその家族にとっても税負担を軽減する重要な制度です。自身や家族が対象となる場合は、ぜひその内容を把握し、適切に活用していきたいところです。税制度は複雑ですので、専門家のアドバイスを受けることも考慮に入れることをお勧めします。

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