雅山哲士

雅山 哲士

雅山哲士（みやびやま てつし）は、1977年に茨城県水戸市で生まれた元大相撲力士であり、その本名は竹内雅人である。彼は藤島部屋に所属していたが、入門当初は武蔵川部屋に在籍していた。最高位は西大関であり、現在は年寄名として二子山を名乗り、後進の力士を指導している。

幼少期と入門前の生活

雅山は三人きょうだいの長男として育ち、彼の実家は茨城県内でバス路線を有する旧茨城交通グループのオーナー一家である。彼は小学校時代に空手やソフトボール、バスケットボールなど多彩なスポーツに取り組んでおり、特に小学6年生の時に相撲大会で優勝したことが、彼の相撲に対する興味を引き起こすきっかけとなった。

中学校では柔道部に在籍しながらも、相撲を続けるために柔道部顧問との交渉を試みた。彼は水戸市の相撲大会で3位に入賞し、これが尾曽正人からの指導を受ける契機となった。水戸農業高校に進学後も相撲に没頭し、明治大学相撲部からの勧誘を受けて進学することとなる。

学生相撲からプロへの道

大学在学中に東日本学生相撲個人体重別選手権と全日本大学選抜相撲宇和島大会で優勝し、実績を重ねる。しかし、学生相撲の経験を経て中退し、武蔵川部屋に入門することを決意。1998年の7月場所で初土俵を踏むと、初土俵からの昇進が注目される。

武蔵川部屋での成績と幕内昇進

彼の初土俵からの勢いはすさまじく、7月と9月の2場所連続で全勝優勝を果たし、11月場所で十両に昇進。1999年には西十両筆頭で14勝1敗と好成績を収め、新入幕となる。幕内初場所では、9勝6敗を記録し、敢闘賞を受賞するなど注目を集める。

四股名は「竹内」に命名され、のちに「雅山」に改名。これも師匠である尾曽による提案であった。雅山はその独特な立合いや見た目から「平成の新怪物」と称されるようになる。

大関昇進とその後

2000年には新小結で12勝3敗の成績を残し、続く場所でも順調に勝ち星を重ねていった。この年の5月場所で11勝4敗を記録した後、理事会での昇進が決定し、史上最速での大関昇進を果たす。昇進後の成績には波があり、しばしば角番を経験しながらも戦い続けた。

同年の7月場所では右肩の負傷が響き、負け越す結果となる。2001年の9月場所では多重の怪我によってついに大関陥落するが、その後も平幕力士として存在感を示していく。

引退とその後

2013年に現役を引退し、年寄名「二子山」を襲名。以降、彼は若手力士の指導にあたり、優れた選手たちを育てる役割を果たしている。特に、引退後も相撲界の発展に寄与しようと、強い日本人力士の育成に力を注いでいる。

雅山は相撲を通じて多くの体験をし、その経験豊富な知識を後輩たちに伝えるために精力的に活動している。また、彼の引退後も相撲業界に対する影響力は衰えることなく、引き続きその名を知らしめている。

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