難平

難平（ナンピン）の解説

難平（ナンピン）とは、株式や相場における一般的な取引手法の一つです。この手法は、株価が下落した際にさらなる株を購入することで、平均取得価格を下げる方法を指します。後述するように、しかるべきタイミングで実行すれば利益を得る可能性がある一方で、それを誤ると大きな損失を被るリスクも孕んでいます。

言葉の由来

難平の「難」は損失を意味し、それを「平」らかにする、つまり平均することから生まれた言葉です。このため、単に「何品」と書くのは誤用となります。「ナンピン買い」と「ナンピン売り」の2つの側面がありますが、ここでは主にナンピン買いについて説明します。

ナンピン買いの仕組み

ナンピン買いは、たとえば1000円で1株を購入した場合、もしその株の価格が800円まで下落したとします。この際にもう一株を購入すれば、平均取得価格は900円となります。その後、株価が901円に回復した段階で売却すれば、利益を得ることができるのです。

ナンピン買いの本質は、低価格で追加購入することで平均取得価格を引き下げ、その後の小さな価格上昇でも利益を出せるようにするところにあります。このように、期待通りに価格が回復する場合には利を得ることが可能です。

リスクと注意点

しかしながら、ナンピンにはリスクが伴います。上記の例で、もし800円からさらに株価が下落してしまった場合、損失は倍増します。たとえば600円まで下がれば、ナンピンしなければ損失は400円で済みますが、ナンピンした場合は600円の損失となり、負担は大きく変わるのです。

また、株価が長期間にわたり下落し続け、最終的に企業が倒産するような事態になれば、ナンピンを続けた結果、復帰不可能な損失を被る恐れがあります。このため、相場の格言には「下手なナンピンは素寒貧になる」という警告があります。うまく運用すれば利益を得られる可能性がある一方、失敗すれば財政的に厳しい状態に陥りかねません。

関連事項

ナンピンは投資手法の一部であり、他にも損切り（そんきり）や塩漬け、ドル・コスト平均法など、関連する投資手法があります。これらの手法は、いずれも資産運用や投資の際に重要な考慮点となります。

参考文献

最後に、納得のいく情報を得るために書籍や辞典からの知識の利用が大切です。例えば、日本経済新聞社が発行する『株式用語辞典』は、株式に関する情報を詳しく網羅しています。失敗を避けるためにも、事前の調査が大いに役立つでしょう。

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