雨野裕介

雨野裕介：挫折を乗り越え、指導者として広島へ凱旋

愛媛県松山市出身の雨野裕介氏は、1978年4月10日生まれの元サッカー選手であり、現在はサンフレッチェ広島の強化本部長として活躍しています。高校時代はサンフレッチェ広島ユースに所属し、将来を嘱望される若手選手でした。左サイドバックとして才能を開花させようとしていた矢先、高校2年生の時に左足首三角靱帯断裂という大怪我を負います。医師からは引退を勧められるほどの重傷でしたが、雨野氏は現役復帰を諦めず、懸命なリハビリに取り組みました。1年間の休学を余儀なくされながらも、持ち前の粘り強さで克服し、見事復帰を果たしています。

怪我からの復帰後、雨野氏は桐蔭横浜大学に進学。大学卒業後は、プロサッカー選手としてJFLのSC鳥取（現ガイナーレ鳥取）へ入団します。主力選手として活躍したものの、2年間で現役を引退。その後は地元松山市役所で嘱託職員として勤務する傍ら、指導者としての道を歩み始めます。

2005年、サンフレッチェ広島ユースコーチに就任。この年のユースチームは2冠を達成するなど、指導者としての才能を開花させました。2011年にはガイナーレ鳥取に移り、U-15監督、アカデミーダイレクター、ヘッドコーチを歴任。トップチームの監督交代に伴いヘッドコーチに就任するなど、鳥取の育成組織に大きく貢献しました。

2019年、雨野氏は古巣であるサンフレッチェ広島に復帰。強化部で手腕を発揮し、2021年には女子チーム「サンフレッチェ広島レジーナ」の強化部長に就任しました。そして、2024年には、男子・女子チームを統括する強化本部長に就任。サンフレッチェ広島ユース出身者が強化部トップに立つのはクラブ史上初の快挙であり、その経験と実績が評価された証といえます。

雨野氏のキャリアは、怪我による挫折や現役引退といった困難を乗り越えてきた道のりです。選手時代から培ってきた経験と、指導者として積み重ねてきた実績が、現在の成功に繋がっていると言えるでしょう。指導者として、選手育成に情熱を注ぎ、サンフレッチェ広島のさらなる発展に貢献していくことが期待されます。

所属クラブ・指導歴

選手時代:
サンフレッチェ広島ユース (1994-1997)
桐蔭横浜大学 (1998-2001)
SC鳥取 (2002-2003)
指導歴・職歴:
松山市役所 嘱託職員 (2004)
サンフレッチェ広島ユース コーチ (2005-2011)
ガイナーレ鳥取 U-15監督 (2011-2015)
ガイナーレ鳥取 アカデミーダイレクター (2016-2018)
ガイナーレ鳥取 ヘッドコーチ (2018)
サンフレッチェ広島 強化部 強化担当 (2019-2021)
サンフレッチェ広島レジーナ 強化部長 (2021-2023)
* サンフレッチェ広島 強化本部長 (2024- )

雨野裕介氏の今後の活躍に期待がかかります。

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