雷神〜RISING〜

雷神〜RISING〜

『雷神〜RISING〜』は、真船一雄による日本の野球漫画であり、2000年から2001年にかけて『週刊少年マガジン』で連載されました。単行本は全4巻で、メジャーリーグではなく、独立リーグを舞台にした異色の作品です。

あらすじ

主人公は、メジャーリーグを目指すシバタ・イナズマ。彼はトロント・ブルーインパルスのトライアウトに挑みます。そこで、メジャー屈指のスラッガー、ボビー・ジャクソンとの対決に勝利するも、自ら辞退。その後、ブルーインパルスのGM、ジェフリー・キャッシュマンから「野球を続けたいならウィンランドへ行け」と告げられます。

ウィンランドへ向かったイナズマを待ち受けていたのは、独立リーグの最下位チーム、ウィンランド・ブラックスでした。練習をしない選手ばかりの、メジャーとは真逆の環境に戸惑いながらも、イナズマは亡き祖父の遺志を継ぎ、ブラックスでメジャーを目指すことを決意します。

登場人物

ウィンランド・ブラックス

シバタ・イナズマ
主人公。投手。ルーズショルダーのため、1日の投球数に制限がある。
ビル・タイロン
捕手。強肩強打で、冷静な判断力を持つ。イナズマの女房役。
アントニオ・アルバレス
遊撃手。通称トニー。俊足巧打の内野手で、チームのムードメーカー。
ゴードン・クーパー
三塁手。元メジャーリーガー。過去のトラウマから内角球を苦手とする。
デューク・スレイトン
二塁手。短気な性格だが、俊足を生かしたプレーが持ち味。
ガス・グリソム
一塁手。長身の選手だが、目立った活躍は少ない。
アラン・シェパード
投手。ブラックスのエース。開幕投手を務める。
ジム・ベック
中堅手。俊足で守備範囲が広いが、肩が弱い。
トム・ウルフ
監督。かつてイナズマの祖父とバッテリーを組んでいた。

ストーリーの展開

イナズマは、ブラックスで様々な困難に立ち向かいます。チームメイトとの衝突や、独立リーグの厳しい現実、自身のルーズショルダーとの戦いなど、数々の試練を乗り越えながら、イナズマは成長していきます。

ブルーインパルスとのエキシビジョンマッチでは、メジャーの壁の高さを痛感しながらも、自身の力を発揮。そして最終話では、新チーム、アリゾナ・ブラックダイアモンズからドラフト1位指名を受け、ついにメジャーリーガーの夢を叶えます。

作品の魅力

『雷神〜RISING〜』の魅力は、独立リーグというマイナーな世界を舞台に、夢を追いかける人々の姿を熱く描いている点です。イナズマをはじめとする個性的なキャラクターたちが、それぞれの過去や葛藤を抱えながらも、野球に情熱を注ぐ姿は、読者の心を強く揺さぶります。

また、野球の描写もリアルで、特にイナズマの投球フォームや、試合の展開などは、野球ファンも納得のクオリティです。独立リーグの厳しい現実や、メジャーリーグとの格差なども描かれており、単なるスポ根漫画とは一線を画す、深みのある作品となっています。

結末

読者はイナズマの成長とともに、野球への情熱、仲間との絆、そして夢を諦めないことの大切さを感じることができるでしょう。『雷神〜RISING〜』は、野球ファンだけでなく、全ての人に勇気と感動を与える、おすすめの漫画です。

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