電磁戦隊メガレンジャーVSカーレンジャー

1998年3月13日に発売された東映制作のオリジナルビデオ作品で、スーパー戦隊シリーズ『電磁戦隊メガレンジャー』と前作『激走戦隊カーレンジャー』のクロスオーバー作品です。メガレンジャーTVシリーズの第46話以降、第49話より前の時期に相当する物語で、高校生であるメガレンジャーと社会人であるカーレンジャーの対比を軸に、妖精ピコットを巡る争奪戦が描かれます。

ストーリー

諸星学園の卒業アルバム用写真撮影日、メガレンジャーは宇宙から飛来した謎の光を追って出撃します。光の正体は妖精ピコットであり、彼らはピコットを狙う宇宙暴走族ヘルメドーと戦います。その後、カーレンジャーが登場し、ピコットの力で宇宙旅行できる車を手に入れようとしますが、ネジレジアもピコットを狙って現れます。ダップがピコットを預かりますが、それはヘルメドーの変装でした。洗脳されたカーレンジャーがメガレンジャーを足止めする間に、ヘルメドーはピコットの力でレーザー砲を入手しますが、カニネジラーにピコットを奪われてしまいます。カニネジラーの願いで再生サイコネジラー軍団が現れ、メガレンジャーは危機に陥ります。正気を取り戻したカーレンジャーはピコットを取り戻し、最後の願いをメガレンジャーに譲ります。ピコットの力でメガテクターを装着したメガレンジャーはカーレンジャーと共に敵を倒し、ピコットは宇宙へ旅立ちます。メガレンジャーは卒業アルバムの写真撮影に間に合いませんでしたが、アルバムにはカーレンジャーたちとの特別な写真が残されました。

登場キャラクター

宇宙妖精ピコット

2億4000年に一度地球に現れる妖精で、普段は貝殻の中にいます。水をかけて頭をなでると、5つまで願いを叶える力を持っています。ピコット自身は優しい性格ですが、願いの内容を選ぶことはできません。劇中では、ケーキ、カツ丼、レーザー砲、再生サイコネジラー軍団、メガテクターの願いを叶えました。

カニネジラー

カニ型のサイコネジラーで、ネジレた世界を作ることを目指しています。ピコットの力を狙い、メガレンジャーとカーレンジャーに襲い掛かります。頑丈な甲羅で攻撃を防ぎ、カニバブルを放ちます。協定を破ったヘルメドーとも戦い、最後はメガレンジャーとカーレンジャーの連携攻撃で倒されました。巨大化後はウイングメガボイジャーによって倒されます。

宇宙暴走族ヘルメドー

宇宙暴走族の一員で、専用のバイクと武器を持ち、バリアを張ることができます。宇宙刑務所から脱獄し、ピコットの力で全宇宙を暴走族だらけにしようと企みます。メガレンジャーと戦い、その後ネジレジアと手を組みますが、カニネジラーにピコットを奪われてしまいます。シボレナに洗脳された後は、再生サイコネジラー軍団と共に2大戦隊と戦い、最後はRVロボに倒されました。

再生サイコネジラー軍団

カニネジラーの願いによって再生したサイコネジラーたちです。トカゲネジラー、コンドルネジラー、ライオンネジラー、ヤマアラシネジラー、カマキリネジラーの5体が復活し、メガレンジャーを苦しめますが、最終的に倒されます。

装備と戦力

メガテクター

ピコットの力によって出現したメガレンジャー専用の強化装甲です。装着することで、パワー、スピード、ジャンプ力などが向上します。技は、テクタークラッシュとレインボーインパルスです。

マーキング弾

メガスリングから発射する追跡機能付きの弾丸です。

スタッフとキャスト

原作は八手三郎、脚本は荒川稔久が担当。監督は田﨑竜太、アクション監督は竹田道弘です。キャストには、メガレンジャー役の大柴邦彦、江原淳史、松風雅也、田中恵理、東山麻美、金井茂、カーレンジャー役の岸祐二、増島愛浩、福田佳弘、本橋由香、来栖あつこが出演。声の出演には、鈴置洋孝、関智一、まるたまり、加藤精三、桑原たけし、山田ふしぎなどがいます。

音楽

主題歌は「電磁戦隊メガレンジャー」と「気のせいかな」で、両方とも風雅なおとが歌っています。挿入歌には「Don't Stop! メガシルバー」と「MEGARANGER "THE CYBERDELIX"」が使用されています。

メディア展開

1998年3月13日にVHSレンタルが開始され、レーザーディスク、VHS、DVD、ブルーレイディスクと様々な形態で発売されています。

作品の特徴

この作品は、メガレンジャーとカーレンジャーという異なる戦隊のメンバーが共闘するクロスオーバー作品であること、メガレンジャーの新装備であるメガテクターが登場すること、そして、高校生と社会人という立場の違いが描かれていることなどが特徴です。また、ボーゾックなどの過去の敵キャラクターがカメオ出演する点もファンにとっては見逃せないポイントです。

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